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本格回復なるか 機械・プラント市場
産業機械やプラントエンジニアリング市場で、設備投資回復の兆しがみえてきた。資源安や世界的な景気失速の煽りを受けて市場全般が低迷し、機械・プラントエンジ各社の2016年度業績は軒並み悪化を余儀なくされた。しかし足元の受注は戻りつつある。この流れを、必ずや本格的な回復軌道へと結びつけて欲しい。
日本産業機械工業会がまとめた?年度の受注は、2期連続マイナスの5兆944億円(前年度比6・7%減)という低水準に沈んだ。内需が3兆4587億円(同4・6%減)で、外需は1兆6357億円(同10・7%減)の2ケタ減を余儀なくされた。資源国における投資計画の延期、原油安にともなうエネルギー開発の激減、新興国の景気後退、米国のシェールガス投資の失速などの直撃を受けた格好にある。
造船重機など機械大手の16年度決算をみると、減収減益が目立った。またプラントエンジ大手も大幅減益や最終赤字を計上するなど厳しい内容だった。
しかし足元の産機受注は徐々に上向く傾向にある。とくに日系メーカーの主戦場である東南アジア地域への輸出は16年度下期に前年同期比2ケタ増を達成し、通期で1兆円を突破した。17年度に入っても、その勢いは衰えてはいない。
また中国市場は、16年度下期に前年同期比で約2倍と快走した。自動車産業をはじめ、日用品など民需関連で活発な投資が続いているためだ。加えて今秋に予定されている中国共産党第19回全国代表大会を前に、政府主導による投資案件が増えるとみる向きもある。
一方、北米では米国、メキシコとも自動車産業などにおいて設備投資がいぜん活発で、日系各社にとって重点市場となっている。トランプ政権による北米自由貿易協定(NAFTA)見直しなどネガティブ要因があるものの、当面は大きな影響はなさそうだ。
ただ17年度以降も苦戦が予想されるケースがある。中東への16年度の産機輸出は前年度比7割減まで落ち込み、上昇の兆しは見えない。また原油相場の低迷で、海洋開発で厳しい状況が続きそう。
さらに米国のプラントエンジ市場の先行きが不透明だ。プラント各社は、米国での設計・調達・建設(EPC)ビジネスにおいて巨額の特別損失を計上した。事情は各社異なるものの、最大の要因は人件費が高騰していること。また州によって法律が違う点も見落としてはならない。日系各社は、これらリスクを十分に考慮し、いかに打開していくか。機械・プラントビジネス拡大のカギと言える。