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2017年05月12日 前へ 前へ次へ 次へ

食の安全で重要性高まるプラ包装

 プラスチックを素材とする食品包装材料を取り巻く環境が変化し始めている。食の安心・安全、衛生に対する関心、要望が高まるなか、容器包装の規格化など国際的整合性を見据えた行政サイドの動きが着々と進んでいるものだ。そのなか厚生労働省では、容器包装に対するポジティブリスト(PL)制度の導入を急いでいる。検討会による取りまとめ案へのパブリックコメント募集が終了し、2018年にも何らかの素案が公表される見通しにある。
 食品に用いられる器具、容器包装材料は、物質の毒性やその溶出による人体への影響を考慮して適切に製造・使用されなければならない。日本では食品衛生法第18条に基づき規格基準が定められている。現状では、安全性に懸念があると判明した物質などについて評価を実施して規格基準を設定するネガティブリスト(NL)方式が採用されている。
 一方、米国や欧州、中国などは、食品接触用途の合成樹脂には安全性を評価したうえで、許可されたモノマーや添加剤しか使用できないPL方式を採用。近年では途上国も導入し始めており、内容は多少異なるもののPL制度が世界のスタンダードになりつつある。
 日本においても熱可塑性樹脂を素材とする食品包装材料については、ポリオレフィン等衛生協議会、塩ビ食品衛生協議会、塩化ビニリデン衛生協議会の3団体が、それぞれポリマー、添加剤などについて定めたPLと衛生試験法からなる自主基準を制定。適合性を証明する認証証明制度に、この自主基準を運用している。これまで容器包装材料に起因する衛生上の大きな問題は生じていないが、輸入品などの場合、直ちに規制できないという問題があった。
 法的強制力を持つPL制度の導入は、食品のグローバル化が進むなかで諸外国との整合性を図るとともに、輸入品を含めた包装材料の安全管理を一段と強化することを目的としたもの。厚労省は昨年8月から計7回の検討会を経て今年春に取りまとめ案を策定し、広く意見を募ってきた。それを踏まえて最終的にまとめる考えだ。
 厚労省は、日本の食品の安全性を高めて輸出を後押しするため、食品衛生管理の国際基準HACCPの導入を、すべての食品事業者に義務づける方針も決めた。また農林水産省による日本版FSSC(食品安全マネジメントシステム)と称する規格基準策定のなかで、容器包装規格化などの動きがある。食の安心・安全を確保するうえでプラスチック包装材料・容器の重要性が、さらに高まってきた。


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