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2017年10月20日 前へ 前へ次へ 次へ

成長加速へ新たな時代の扉開くタイ

 タイのプミポン前国王が亡くなり1年が経過した。今月25日から5日間をかけて葬儀が執り行われた後、長男であるワチラロンコン国王の戴冠式が12月1日にも予定され、同国は新たな時代の扉を開くこととなる。政治・経済両面で壁を乗り越え、ASEAN(東南アジア諸国連合)の盟主として成長を続けられるかどうか。4500社を超える日系企業が進出するタイの行く末は、日本の産業界にも大きな影響をもたらす。
 懸念されるのは、軍の政治への影響力がいつまで続くかだ。今年4月にはワチラロンコン国王の署名を経て新憲法が公布・施行されており、来年11月に総選挙が行われる見通し。新憲法では、選挙で議員が選ばれるのは下院のみに変更され、上院議員は軍が任命に関与できる仕組みとなった。これまで首相は下院から選出されてきたが、新憲法では、この要件が撤廃され、軍人など非議員の首相就任が可能になった。さらに民政復帰後も5年間は移行期間とし、実質的に軍が政治運営に影響を持ち続けることになる。ただし、この新憲法の草案は国民投票で過半の賛成を得たもの。国民の多くは軍による政情安定を評価していると考えられる。
 一方、経済は回復基調をみせている。前国王の逝去後1年は服喪期間とされ、とくに葬儀が行われる今月1カ月間は再びテレビ放映が白黒となり、町中では市民の多くが再び喪章を身に付け、敬愛する前国王を見送ろうとしている。ただ、この間も経済成長率は3%以上。喪が明ければ、それ以上の成長を取り戻す可能性がある。
 タイの最大の課題の一つが都市部と地方の経済格差だ。人口では地方農村部が全体の約4割を占める一方、GDPでは1割にすぎない。1人当たりGDPは全体で6000ドル前後だが、バンコクなど都市部と地方で7倍もの開きがある。タクシン以前の政権は、農村部や低所得者層を気にかけてこなかった。その結果、経済格差が広がってタクシン派が支持を伸ばし国を二分する対立の温床を形成したといっても過言ではない。
 現政権はこれに気付き、地方での工業団地開発や産業育成に本腰を入れている。そして農業大国である強みを生かすため、農家の所得増加にもつながるバイオケミカルなど、新産業創出に向けた取り組みが始まっている。政権は今後、地方の所得底上げとともに、都市部の既得権益層も利益を享受できる"ウィンウィン"の難しい舵取りを迫られる。しかし何とか、この波を越えていければ、地政学的優位性など多くのポテンシャルを存分に発揮できるはずだ。


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