栗本鉄工所、マグネシウム合金の応用展開加速、難燃耐熱品を開発

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 栗本鉄工所は、マグネシウム合金の応用開発を加速する。中高温環境下における適用領域の拡大を目的に、難燃耐熱マグネシウム合金を新たに開発する一方、腐食対策としてプラズマ電解酸化(PEO)処理技術を提案するもの。鋳造用の開発合金は、200度Cまでの優れた耐熱性と1000度C前後の発火温度を実現したのが特徴。レアメタルを添加せずに特性を向上させることで、経済性と性能のバランスを図った。同社では、積極的な技術開発を通じてマグネ合金の市場拡大に取り組んでいく。

 実用金属の中で最軽量のマグネ合金は、新たな軽量素材として構造物や移動体などへの適用研究が活発化している。同社では、新製品・新技術創出の一環としてマグネシウム合金に関する研究開発を推進中。合金開発では、結晶粒を微細化した高強度のマグネシウム合金と微細な繊維状組織を形成した高耐衝撃性マグネシウム合金を開発し、福祉関連や輸送機器関連分野への応用に取り組んでいるほか、07年に最新鋭の摩擦攪拌接合装置を用いた高強度マグネシウム合金の接合技術を確立するなど、要素技術の開発も積極的に行っている。
 新開発の難燃耐熱合金は、Ca元素の添加により溶融状態でも発火しない優れた難燃性を実現する一方、金属間化合物の結晶粒界すべりと粒内転移活動に対するピン止め効果により耐熱性を向上させたもの。225度Cで引っ張り強度100メガパスカル、0・2%耐力50メガパスカル超を有しているほか、アルミ合金(ADC12)並みのクリープ特性(175度C?50メガパスカル)も実現している。レアメタルフリーを実現していることから、中高温環境下の軽量素材としての採用を見込んでいる。
 一方のPEO処理技術は、電解液中で基材に高電圧を印加し、アーク放電の熱を利用して皮膜を形成する表面処理技術。通常の陽極酸化より硬質かつ緻密な皮膜が得られるほか、複雑形状品にも対応可能であり、電解液を変化させることでさまざまな特性を持った皮膜を成形できるのが特徴。耐食性、耐摩耗性および表面硬度の向上とともに、電着塗装との組み合わせによりステンレスなど異種金属接触による電蝕を抑えることも可能だ。同社では、マグネ合金製品の抜本的な腐食対策として提案していく。

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このページは、web staffが2013年7月23日 16:20に書いたブログ記事です。

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