スズキ、着材樹脂で無塗装化実現、シルバーメタリックの輝度感向上

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 スズキは、着材樹脂による自動車部品の無塗装化を実現した。ベース樹脂として特殊ゴムを配合したアクリル樹脂(PMMA)を開発、さらに部品設計および成形条件を最適化することで、塗装部品と同レベルのシルバーメタリック色の光輝感(Flip?Frop値)を世界で初めて達成した。新技術により生産ラインの塗装工程を省略できるほか、車室内VOC(揮発性有機化合物)発生量を80%削減できる。すでに新型ワゴンRで採用しており、今後は採用車種および適用部材を拡大していく。

 樹脂部品の無塗装化は、VOC排出削減や工程省略化によるコスト削減などを可能とする技術。すでに白や黒といったソリッド色では着色剤や光輝剤などを樹脂に混ぜることで塗装を廃止することが広く行われている。しかし、シルバーメタリックでは、光輝感を高めるとウェルドラインやジェッティングマークといった外観不具合が発生するため無塗装化が進んでいなかった。
 同社は、耐光性に優れたアクリロニトリルエチレンプロピレンゴムスチレン(AES)樹脂をコア材に、光輝剤の微細化したアルミニウム粉末を適量添加するシルバーメタリックの無塗装化技術を開発ずみ。樹脂流動解析などにより部品形状と金型構造の最適化を図ることで、スプラッシュやラパンなどの内装材向けに実用化している。
 新たな無塗装技術はこれに続くもので、近年のシルバーメタリック色加飾部品のニーズ拡大を背景に、輝度感のさらなる向上を目指して開発した。
 開発では発色性を確保するため、ベース樹脂としてこれまでのAES樹脂に代えて透明性に優れるPMMAを採用。これに屈折率および分散粒径を微細化した特殊ゴムを配合することで、透明性を損なうことなく自動車部品として必要な耐衝撃性を確保した。また、その透明性からウェルドラインなどの外観不具合が目立ちやすいため、材料に応じたデザイン、部品形状、金型に関するノウハウを確立することで実現しており、ピアノブラックなどの色へも適用できる。
 樹脂部品としては、無塗装化により傷が目立ちにくくなるほか、リサイクル性も向上する。材料および金型の置き換えにより製造できることから海外展開も容易だ。同社では、材料および部品製造に関するノウハウをライセンス供与することで、家電やAV・OA機器、事務用品など自動車以外の樹脂部品への普及も図っていく方針。

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このページは、web staffが2013年7月17日 16:19に書いたブログ記事です。

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