産学連携で、日本技術の強さを世界にアピールしよう?。工学院大学のソーラーカープロジェクトが、世界最大級のソーラーカー大会「World Solar Challenge(WSC)」に挑む。帝人グループやブリヂストン、NTNなど34の企業・団体が協力しており、最先端技術を結集したオールカーボンコンポジット車体、四輪・低重心の新車両「Practice」で優勝を狙う。
工学院大学のソーラーカープロジェクトは、同大学の学生支援事業の1つで2009年に設立した。濱根洋人工学部機械システム工学科准教授の指揮の下、学生リーダーを代表とする総勢34人のチームとなっている。WSCは2年に1度開催される世界最大級のソーラーカーレース。12回目となる今年は10月6?13日にオーストラリアで開催され、北部ダーウィンから南部アデレード間の砂漠地帯3021キロメートルを走破するタイムを競う。過酷な状況下で長距離を安全にかつ速く走行する技術が求められる。今回の新車両には最先端の技術・技能が結集した。
帝人グループは、東邦テナックスの炭素繊維を極薄の織物にした超軽量織物をジーエイチクラフトが設計・成形加工し、オールカーボンコンポジット車体として完成させた。
超軽量織物は10年にサカイオーベックスと共同開発したもので、重量は従来の炭素繊維の3分の1。東邦テナックスの極薄織物用炭素繊維原糸をサカイオーベックスの糸を薄く広げる開繊技術により、成形厚0・06ミリメートルまで薄肉化することに成功した。車体のコア素材には熱伝導性が高く、放熱しやすいアルミハニカムを用いた。
ブリヂストンは転がり抵抗を大幅に低減した新技術「ologic(オロジック)」を搭載したタイヤと、太陽電池用高機能フィルム「EVASKY(エバスカイ)」を提供。オロジックは、車両の燃費向上を通じた二酸化炭素(CO2)排出量の削減に貢献する技術として開発を進めているもので、タイヤの幅を狭く外径を大きくするとともに、空気圧の高圧化、専用トレッドパターンを適用した。エバスカイは、長年蓄積してきた高度な配合技術を活用し、紫外線(UV)領域の光も発電セルに伝えることができ、ソーラーカーの発電効率の向上に貢献する。
NTNはモーター用および車軸用の深溝玉軸受けを開発。鋼球をセラミックボールにすることで、転走面の曲率を最適化し接触面積を低減。さらに、かく拌抵抗の少ない低粘度グリースを採用することで50%以上の低トルク化を実現、少ない消費電力で高速走行に貢献する。
このほか、サンパワーは高効率の単結晶シリコン型セルの太陽光パネルを提供している。

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