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2016年10月07日 前へ 前へ次へ 次へ

化学産業の研究開発効率向上いかに

 新たな技術や製品を生み出す「研究開発」は、素材・化学産業にとって成長を司る根幹の機能だ。企業買収や統合・再編といった外部の力を利用して新陳代謝を進めることに不得手な日本企業にとっては、とくに重要な取り組みといえる。
 しかし日本の素材・化学産業における研究開発効率は高くはない。売上高に占める研究開発費の割合は欧米や中国とさほど変わらない一方、営業利益を研究開発費で割った研究開発効率は格段に低い。世界トップの独BASFや米ダウ・ケミカルの半分から3分の1程度だ。
 研究開発効率の低さは収益性にも表われている。化学産業は国際的に最も成長性が高いセグメントに位置付けられており、世界トップ100の素材・化学企業の利益成長率は年々高まっている。一方、日本企業は海外大手に比べてROE(株主資本利益率)が低く、株主投資の利回りは国際平均に比べて低いといわれている。
 多額の研究開発費が、なぜ事業に結びかないのか。日本化学工業協会の石飛修会長は「多くの企業が同じターゲットを求めて開発競争を繰り広げるあまり研究資源が分散し、産業全体として競争力が低下しかねない」と危機感を示し「得意分野を見定め、投資を集中させるべき」と指摘する。
 得意分野では、自社だけでなく外部の力も取り込み、総力で国際競争に臨む必要がある。素材・化学分野の日本の大学の論文数は、米マサチューセッツ工科大学に劣らない。ノーベル賞ウィークの今週、生理学・医学賞は東京工業大学の大隅良典氏に決まった。日本人の受賞は3年連続。化学周辺分野で世界の評価は高く、アカデミア発シーズのポテンシャルは高い。
 シーズを事業化、量産につなげるには10年、20年の期間を要する。量産技術の確立までに一般的に10億円程度を要するといわれるが、アカデミアやベンチャーには資金力がない。日本のベンチャー市場にエコシステムを早急に確立することが求められるが、目利き役として事業性を判断できるベンチャーキャピタルがなく、化学企業も積極的に目を向けてこなかった。
 それが日本の素材・化学分野のベンチャー投資への関心が低い一因だ。しかし、ここに来て官民が連携して投資ファンドを立ち上げるなど新たな動きも出始めた。日本の化学会社は、石化事業を中心に構造改革を断行する「選択と集中」に専念しすぎたあまり、ポートフォリオが制約され、大胆に新規領域に挑戦しにくい体質になった―との指摘がある。何とか、この心配を覆してもらいたい。


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