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2016年09月08日 前へ 前へ次へ 次へ

新規事業に挑むエレクトロ専門商社

 半導体や電子部品などを扱うエレクトロニクス専門商社が、新規事業の開拓に向けて活動を強化している。ベンチャーを含む国内外のメーカーや大学、研究機関などと連携し、国内メーカーが製品化していないような特徴あるデバイスや製品の紹介に力を入れ始めている。
 各社の業績に、これまで大きく寄与してきたスマートフォンやタブレットパソコン向けの部品・材料は、有力メーカーの中心が韓国、台湾から中国に移っている。加えて大消費地である中国の経済が、ここにきて落ち込んでいることもあり、収益の観点からも新たな商材の開拓が求められている。
 これまで構築してきた世界各国に保有する豊富なネットワークを活用してユニークな商材を発掘したり、複数の技術系メーカーなどと連携を深める商社が多い。本格的な事業展開のため、新組織を立ち上げる企業も少なくないようだ。
 例えば丸文は今年4月、新規商材の立ち上げを専門に推進する組織「ディオネカンパニー」を新設した。同社が現在進めている新中期経営計画では、その柱の一つとして「イノベーションへの積極投資により新規事業創造に注力すること」を表明しており、新組織が、その実現に向けて重要な役割を果たすことになる。すでに小型電源技術やバイオセンシングデバイスへの取り組みを開始した。
 また新光商事は、複数の国内メーカーと連携して非接触の空中タッチパネルシステム「AIplay」を提案。4月には、その販売部隊である「AIシステム営業部」を立ち上げた。同じ4月、組み込みシステムビジネスの強化を目的とした推進部署「組込みシステム開発室」も開設しており、新ビジネスの開拓に力を入れている。
 伯東は、中期経営計画「E&C+2020」における基本方針の一つとして「新市場・新規事業への積極的挑戦」を掲げている。従来のエレクトロニクスの枠にとらわれず、スマートハウスや医療機器といった新たな領域を攻める方針だ。デバイス分野で技術・マーケティング機能を強化するため、専任部署を新たに設けた。顧客提案力と新規商材の発掘力を、さらに向上させるという。
 専門商社の強みは、自社が扱ってこなかった、特徴のあるユニークな製品を外部から調達できる点にある。複数の企業のさまざまな商材を組み合わせることで新たな価値を付加し、従来にない広範な分野でソリューションを提案する―。これこそがエレクトロニクス専門商社にとって、今後の重要なミッションといえるだろう。


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