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2016年08月29日 前へ 前へ次へ 次へ

「待機児童」定義見直しの検討会

 新しい仕組みを作ったり今までと違う制度に設計変更するときは、多方面から意見を聞いてしっかり検討することが重要だ。まして、国民の税金を使う国の政策であれば拙速は避ける。一般的には正論だが、本件はどう受け止められるか▼厚生労働省が待機児童の定義見直しのため、検討会を立ち上げる。「保育園落ちた」ブログが社会的な問題になったのが今年2月。安倍首相が国会で、政府として解消策を検討すると表明したのが3月。それからおよそ半年▼自治体の現場では必要な対策が進められ、政府も支援策を講じてはいる。とはいえ「いまさら定義の話か」と感じる向きも少なくあるまい。現在の定義は大雑把に「入所要件を満たしているのに入れない子供」。これを単純に需給の問題と思うと陥穽にはまる▼認可施設に入れず条件の悪い無認可に入れたケース、出産後に復職できず求職中のケースなどは一切カウントされない。それらを称して「隠れ待機児童」。誰も隠れてはいない。むしろ「(行政による)隠し待機児童」が相応しい▼最近、実情に即した数字を公表する自治体が増えてきた。住民の切実な声を反映してのことだ。政府もリアルな数字から目を背けてはいられまい。厚労省が言葉の定義を見直すことは、原点から政策を見直す覚悟を示すものだと承知しておこう。


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