2016年4月の記事を読む
2016年3月の記事を読む
2016年2月の記事を読む
2016年1月の記事を読む
2015年12月の記事を読む
2015年11月の記事を読む
2015年10月の記事を読む
2015年9月の記事を読む
2015年8月の記事を読む
2015年7月の記事を読む
2015年6月の記事を読む
2015年5月の記事を読む
2015年4月の記事を読む
2015年3月の記事を読む
2015年2月の記事を読む
2015年1月の記事を読む
2014年12月の記事を読む
2014年11月の記事を読む
2014年10月の記事を読む
2014年9月の記事を読む
2014年8月の記事を読む
2014年7月の記事を読む
2014年6月の記事を読む
2014年5月の記事を読む
2014年4月の記事を読む
2014年3月の記事を読む
2014年2月の記事を読む
2014年1月の記事を読む
2013年12月の記事を読む
2013年11月の記事を読む
2013年10月の記事を読む
2013年9月の記事を読む
2013年8月の記事を読む
2013年7月の記事を読む
2013年6月の記事を読む
2013年5月の記事を読む
2013年4月の記事を読む
2013年3月の記事を読む
2013年2月の記事を読む
2013年1月の記事を読む
2012年12月の記事を読む
2012年11月の記事を読む
2012年10月の記事を読む
2012年9月の記事を読む
2012年8月の記事を読む
2012年7月の記事を読む
2012年6月の記事を読む
2012年5月の記事を読む
2012年4月の記事を読む
2012年3月の記事を読む
2012年2月の記事を読む
2012年1月の記事を読む
2011年12月の記事を読む
2011年11月の記事を読む
2011年10月の記事を読む
2011年9月の記事を読む
2011年8月の記事を読む
2011年7月の記事を読む
2011年6月の記事を読む
2011年5月の記事を読む
2011年4月の記事を読む
2011年3月の記事を読む
2011年2月の記事を読む
2011年1月の記事を読む
2010年12月の記事を読む
労働力不足打開に挑むシンガポール
未曾有の超高齢社会に突入しつつある日本。労働力の減少が製造業に大きな影響を与えることが懸念され始めている。海外に目を向けると、同様の問題に直面している国の一つがシンガポールだ。現在、65歳以上の高齢者は人口の約8分の1程度だが、2030年までに4分の1に拡大すると試算されている。そうしたなか同国は、科学技術やイノベーションという切り口から難局を打開しようと攻めの施策を打ち出している。
シンガポール政府は今年1月に国としての研究開発戦略「RIE 2020」を発表した。20年までの5年間を対象に、力を注ぐべき科学技術の方向性を示したもので、首相が委員長を務める「研究・革新・起業委員会」が策定した。同戦略は5年ごとに見直され、その時々の重要かつ優先順位の高いテーマを盛り込んでいる。
今回の戦略では5年間に190億シンガポール(S)ドル(約1兆5200億円)の国家予算を充てることも決めた。とくに重点として挙げた技術ドメインが「先端製造およびエンジニアリング」で、健康・バイオ医療科学分野に続く33億Sドルの大型拠出を見込んでいる。
これまでシンガポールは、化学・エネルギー、エレクトロニクス、バイオメディカルを主要産業として、製造業が雇用や外貨獲得などの経済活動に大きく寄与してきた。しかし高齢化の進展で労働力人口の減少による影響が避けられない。
労働力を外国人に頼るという選択肢もあるだろう。ただシンガポール国民の間では、外国人労働者の流入による住環境や雇用市場の悪化に対し、不満が燻っている。社会の安定化という観点から、政府としては外国人労働者に大きく門戸を開くことが難しい。
こうした状況を踏まえシンガポール政府は、研究開発戦略の「先端製造およびエンジニアリング」領域で「生産性を高め、競争力を維持するための技術開発を促進すること」を命題に掲げた。関連する先端技術の誘致に向け、ジュロン地区に「ジュロン・イノベーション・ディストリクト」と呼ぶ産業エリアを開発する計画も発表した。ロボットや自動車の自動走行など、先端技術の実証実験の場として活用するのが狙いだ。
シンガポールにとって「製造業」という実業を持つ意味は大きい。GDPに占める割合は低下しつつあるが、製造業を通じてモノが動くことで、国際的な物流ハブという地位の確立にも貢献している。国一丸で知恵を絞り、製造業を死守せんと懸命だ。同じ課題を抱える日本としても取り組みを注視したい。