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国際競争力の強化急ぐ東西主要港湾
横浜港と川崎港を一体的に運営することを目的に、横浜川崎国際港湾(横浜市)が今年1月に設立され、このほど国土交通省から港湾運営会社として指定された。2014年に阪神港でも同様の指定を受けており、東西の「国際コンテナ戦略港湾」で効率的な運営を行う体制が整った。国内主要港で欧米からの基幹航路の便数が減少傾向にあるなか、各港湾の国際競争力強化に向けた取り組みが加速されることを期待したい。
現在、世界で就航している最大船型は1万9000個積みといわれる。スケールメリットによって輸送コストの低減を図るため、コンテナ船の超大型化が進展しているもので、アジアから北米・欧州に直行する基幹航路も絞り込まれてきた。
日本に寄港するコンテナ船の場合、最大船型は1万5000個積み。香港やシンガポール、上海、釜山などアジア主要港の台頭もあり、日本に寄港する基幹航路の便数は京浜港が14年26便(1998年52便)、阪神港が同12便(同45便)と減少に歯止めがかかっていない。この状況が続けば、物流コストの増大によって産業立地競争力が低下し、国民の所得や雇用への影響も懸念される。
こうしたなか国交省は、わが国基幹航路の維持・拡大に向けて主要港湾の競争力強化を戦略的に進めている。この一環として10年8月には「選択」と「集中」に基づいた国際コンテナ戦略港湾として阪神港および京浜港を選定。大型化が進むコンテナ船においてアジア主要国と遜色のないコスト、サービスの実現を目指している。
阪神港においては、14年10月に神戸・大阪両港の特例港湾運営会社を統合して阪神国際港湾(神戸市)を設立。同社は翌11月に国交省から港湾運営会社に指定された。京浜港では、東京港を除く横浜・川崎両港の埠頭会社の統合により、今年1月12日に横浜川崎国際港湾が発足。3月4日に港湾運営会社の指定書が交付された。
港湾運営会社に指定されると行政財産の貸し付け、無利子貸付制度の適用、税制優遇措置に加え、集荷事業への支援や政府からの出資を受けることができる。阪神国際港湾には国が30%強を出資した。
数多くの産業が立地する東日本・西日本両地域は、それぞれ欧州一国と同等の経済規模を有している。京浜港および阪神港は、これら地域における貿易を支え、製造業をはじめとする企業活動に不可欠な社会基盤であることは言うまでもない。国が掲げる「海洋国家日本の復権」という観点からも、両港の国際競争力強化が急がれる。