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悪質化の一途をたどる世界のサイバー攻撃
世界の現状と日本の現実が乖離していることはままある。脅威が増すサイバーテロとそれへの備えはその一つの例だろうか。米国ではロサンゼルスの私立病院がサイバー攻撃により医療記録システムが乗っ取られて暗号化され、その暗号を解除するのに約190万円を支払ったと報じられている▼こうした財産を奪う情報システム系のサイバー攻撃に加えて、最近増えているのが制御系への攻撃だ。イランの原子力開発をターゲットにしたスタックスネットが有名だが、ハヴェックス、ブラックエナジーなどのマルウエア(悪意ある不正ソフト)が開発され、バージョンもアップされている▼ドイツでは製鋼所のネットワークが攻撃され、溶鉱炉の一つが甚大な被害を被ったことが報告されている。またイランのハッカーが米国のダム制御システムに侵入、昨年暮れにはウクライナ西部でサイバー攻撃によるとみられる大規模停電も起きている▼日本では国のサイバーセキュリティに関する施策のなかで重要インフラ事業者として国により13分野、18セクターが指定され、化学も一昨年からその一員となった。企業には経済的な負担増となる▼だが、日本の外で起こっていることは日本では考えられない過激な変化がある。持続性の担保に、否応ない選択が求められる時代に入った。