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2015年12月17日 前へ 前へ次へ 次へ

聖域なき構造改革 臆せず挑むべし

 ユニチカが中国におけるナイロンフィルムの生産から撤退を決めた。食品包装用のナイロンフィルムは、同社のコアビジネスに位置付けられ、高分子事業のなかでも中核事業である。しかし中国では、生産拠点を設立した2004年以降、新興メーカーの乱立に悩まされ、思うように利益を上げられない状況が続いていた。一方、現地で生産していなかったバリアフィルムでは、引き続き中国市場を攻めていく方針を明らかにし、拠点閉鎖を後ろ向きの決断とはしない意思を示した。聖域なき構造改革を断行し、よりスリム化した体制で収益拡大を目指そうというものだ。
 中国の生産拠点は、現地需要の高い伸びを見込み、当初から2系列目の増設を視野に立ち上げた。しかしナイロンフィルムで世界トップシェアを握る同社も、中国市場に限れば多数存在するサプライヤーの一社にとどまる。品質に対する?評価によって一定のプレミアムは認められているものの、価格主導権を握るまでに至らなかった。
 市場の成長スピードに対する読みが狂ったわけではない。投資を決断した03年時点で1万5000トンだった中国の内需は、14年には10万トンに達した。かつての中国では、店頭に並ぶ食品容器から内容物が漏れ出す光景が日常的にみられたというが、経済成長につれて消費者の品質へのこだわりも強まり、多くの液物商品でナイロンフィルムが欠かせない存在になった。同社の無錫の工場は今期も高稼働を続けており、その一方で、とくに特定の麺類向けでバリアフィルムの採用が急伸している。しかし中国で生産するのは一般のナイロンフィルムにとどまり、他社と差別化できるバリアフィルムは、日本やインドネシア拠点からの輸入に頼っていた。
 進出当時の計画では08―09年ごろに2号機を立ち上げる考えだった。ところが今春、インドネシアの増設ラインが本格稼働して供給力にゆとりが生まれたことで、今後も厳しい競争が予想される中国拠点の重要性が揺らいだ。トータル年4万6500トンの生産能力のうち、中国拠点は5000トンに過ぎないが、10年余り続けてきた事業だ。撤退の決断は簡単ではなかったはず。ただ中国の生産拠点が真に存在感を発揮していくには、バリアフィルム製造のための改造投資が必要で、さらなるリスクを抱える恐れがあった。
 経営再建に向けて事業の選別を続けてきたユニチカだが、主力事業であってもスリム化できるところはスリム化すべきと、早めに見切りをつけたことを評価したい。選択と集中に悩む企業には学ぶべき点があろう。


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