日付検索

2015年12月の記事を読む
2015年11月の記事を読む
2015年10月の記事を読む
2015年9月の記事を読む
2015年8月の記事を読む
2015年7月の記事を読む
2015年6月の記事を読む
2015年5月の記事を読む
2015年4月の記事を読む
2015年3月の記事を読む
2015年2月の記事を読む
2015年1月の記事を読む
2014年12月の記事を読む
2014年11月の記事を読む
2014年10月の記事を読む
2014年9月の記事を読む
2014年8月の記事を読む
2014年7月の記事を読む
2014年6月の記事を読む
2014年5月の記事を読む
2014年4月の記事を読む
2014年3月の記事を読む
2014年2月の記事を読む
2014年1月の記事を読む
2013年12月の記事を読む
2013年11月の記事を読む
2013年10月の記事を読む
2013年9月の記事を読む
2013年8月の記事を読む
2013年7月の記事を読む
2013年6月の記事を読む
2013年5月の記事を読む
2013年4月の記事を読む
2013年3月の記事を読む
2013年2月の記事を読む
2013年1月の記事を読む
2012年12月の記事を読む
2012年11月の記事を読む
2012年10月の記事を読む
2012年9月の記事を読む
2012年8月の記事を読む
2012年7月の記事を読む
2012年6月の記事を読む
2012年5月の記事を読む
2012年4月の記事を読む
2012年3月の記事を読む
2012年2月の記事を読む
2012年1月の記事を読む
2011年12月の記事を読む
2011年11月の記事を読む
2011年10月の記事を読む
2011年9月の記事を読む
2011年8月の記事を読む
2011年7月の記事を読む
2011年6月の記事を読む
2011年5月の記事を読む
2011年4月の記事を読む
2011年3月の記事を読む
2011年2月の記事を読む
2011年1月の記事を読む
2010年12月の記事を読む

ニュースヘッドライン記事詳細

2015年12月10日 前へ 前へ次へ 次へ

農業へのチャレンジ精神を支援せよ

 5年ごとに行われる「農林業センサス」の調査結果が公表された。農業人口の減少と、高齢化・後継者不足が如実に表れるものとなったが、農地集約が進展したのは一筋の光明だ。日本の農業は安穏としていられる状況にはなく、TPP協定を締結することになれば、これまでに以上に厳しい国際競争にさらされる。そのなかで、あえて農地を引き受け、規模拡大を進める経営者たちに、日本の農業の将来が託されている。TPP関連対策大綱が先月末まとめられたが、政府には、新しい農業を創造する経営者のチャレンジ精神を鼓舞するような策を、支援の中心に据えてもらいたい。
 農林業センサスでは、経営耕地面積規模別の農業経営体数を5年前と比較している。それによると、北海道では100ヘクタール以上の層で、都府県では5ヘクタール以上の層で経営体の数が増加した。大規模農家が増えたことで、1経営体当たりの経営耕地面積は2.5ヘクタールと15.9%増加している。また法人経営数は2万7000経営体と25.5%増えた。法人経営には、経営管理の高度化や安定的な雇用の確保、雇用による就農機会の拡大などの面でメリットが大きい。
 日本の農業は、大規模法人を担い手とした効率的経営によって競争力を高めていくことが望まれる。TPP関連政策大綱には、経営感覚に優れた次世代の担い手育成、国際競争力ある産地イノベーションの促進、高品質な農林水産物の輸出など需要フロンティアの開拓―が盛り込まれた。その言葉通り、ぜひ夢と希望の持てる「農政新時代」を創造し、努力が報われる農林水産業を実現してほしい。
 ただ懸念される点がないわけではない。減反制度廃止を見据えた対策にみられるように、農林水産省は慎重すぎるきらいがある。同省では、主食用米の供給過剰による価格下落を防止するため、とくに飼料用米をはじめとした転作に助成を行っている。これに対し財務省の財政制度等審議会財政制度分科会は、現行の制度を「水稲を生産した場合に得られる所得を補助金で補償するもの」と断じ「売れるものを作るという経営マインドの発揮を阻害している」と指摘した。
 TPP対策は、今年度の補正予算や来年度予算で具体化することになる。もちろん農業が危機的状況に陥らぬよう保護することも行政の責任だ。競争力がないからといって、やめるに任せていては食料安全保障が脅かされる。しかし革新よりも保護を優先させてしまうようでは、農業を成長産業に転換することはできない。その点は覚えておくべきだろう。


Copyright(c)2010 The Chemical Daily Co., Ltd.