2015年11月の記事を読む
2015年10月の記事を読む
2015年9月の記事を読む
2015年8月の記事を読む
2015年7月の記事を読む
2015年6月の記事を読む
2015年5月の記事を読む
2015年4月の記事を読む
2015年3月の記事を読む
2015年2月の記事を読む
2015年1月の記事を読む
2014年12月の記事を読む
2014年11月の記事を読む
2014年10月の記事を読む
2014年9月の記事を読む
2014年8月の記事を読む
2014年7月の記事を読む
2014年6月の記事を読む
2014年5月の記事を読む
2014年4月の記事を読む
2014年3月の記事を読む
2014年2月の記事を読む
2014年1月の記事を読む
2013年12月の記事を読む
2013年11月の記事を読む
2013年10月の記事を読む
2013年9月の記事を読む
2013年8月の記事を読む
2013年7月の記事を読む
2013年6月の記事を読む
2013年5月の記事を読む
2013年4月の記事を読む
2013年3月の記事を読む
2013年2月の記事を読む
2013年1月の記事を読む
2012年12月の記事を読む
2012年11月の記事を読む
2012年10月の記事を読む
2012年9月の記事を読む
2012年8月の記事を読む
2012年7月の記事を読む
2012年6月の記事を読む
2012年5月の記事を読む
2012年4月の記事を読む
2012年3月の記事を読む
2012年2月の記事を読む
2012年1月の記事を読む
2011年12月の記事を読む
2011年11月の記事を読む
2011年10月の記事を読む
2011年9月の記事を読む
2011年8月の記事を読む
2011年7月の記事を読む
2011年6月の記事を読む
2011年5月の記事を読む
2011年4月の記事を読む
2011年3月の記事を読む
2011年2月の記事を読む
2011年1月の記事を読む
2010年12月の記事を読む
アジア各国政府の石化育成の本気度
かつて韓国や香港とともに「アジア小四龍」と例えられたシンガポールと台湾。両国とも経済成長を経るなか、石油化学産業はエチレン生産能力を年400万トン規模まで拡大した。しかし近年は付加価値の高い川下企業の誘致を積極化。「量」から「質」への戦略転換を図っており、技術力を持つ日系化学企業へのアプローチも目論む。今後、どこまで石油化学を基幹産業に位置付けるのか。両国の政策に注目したい。
シンガポールと台湾の石化産業は、ともにナフサクラッカーを軸とした複数のコンプレックスを有するのが特徴だ。近年は米国のシェール革命や中国の石炭化学振興に対する危機感から「脱コモディティ」を提唱。C4・C5など留分の活用のほかC2・C3の既存チェーンも、より高付加価値な川下分野の誘致に力を入れている。原料の廉価な他国への対抗策として当然の方向だ。その一方、これまで経済発展に貢献してきた既存の石化企業への政策的な配慮も忘れてはいけない。
シンガポールの既存事業者にとって、周辺国に比べ電気や蒸気などのエネルギーコストが高いことは大きな課題の一つ。総発電量の約90%を天然ガスに依存するが、価格が重油にリンクするため、原油が高騰すると天然ガスも値上がりし、電力料金も上昇する。足元では原油安によって電力料金はピーク時の半額程度まで下落。一息ついた感があるが先行きは見通し難い。同国政府はLNGを新たな発電ソースとして複数のプロジェクトを進めており、産業用の電力コスト低減に期待が高まる。
一方、台湾では、発電をめぐって民間と地方政府との間に火種が燻っている。台湾プラスチックスは、麦寮コンプレックスで石炭による大規模な自家発を展開。余剰分も外販し、コンプレックス全体の競争力の源泉となっている。しかしコンプレックスのある雲林県が、2017年までに石炭・石油コークスの使用を禁止する条例の制定に動いた。環境配慮を理由としたものだが「台プラが支払う税金の大半を同社が本社を置く台北市が徴収。雲林県への納税が少ないことに対する当て付け」と見る向きすらある。高雄市でも、市内に石化パイプラインを設ける企業が本社機能を高雄市内へ移転しない場合、パイプラインの使用を認めないとする条例を制定。台湾化学メーカーに大きな波紋を呼んでいる。同国は来年、総統選を控えており、さまざまな思惑が産業政策にも入り込む。配慮を欠く政策が既存企業の事業戦略の足を引っ張り、ひいては日系企業などの参入を阻むものとならぬよう望む。