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「明日への対話」連載2「震災とサプライチェーン」
橘川 今度の震災で、日本の化学の強さといいますか、日本の化学系部材の生産が止まったことで、国内だけでなく世界中のセットメーカーに影響が出ました。
小林 ええ、それもバルキーな製品でなく、ニッチなケミカル製品のシェアが極めて高いということが分かりましたよね。でも重要な素材なのにそんなに儲からない。化学産業だけではなく、半導体のマイコンなども儲からない産業になっている割には、そこが命綱だった。やはり日本の産業構造というか、最終加工産業がヘゲモニーを握っているということでしょう。
橘川 バリューチェーンのなかで、利益配分がスマイルカーブのようになっている。素材サイドは付加価値は生み出しているものの、利益ではセットメーカーが主導権をもっているような感じがします。
小林 そうですね。
橘川 もう1つ心配なのは、震災の影響があまりに長引くと、グローバルなセットメーカーの部材調達が日本以外にシフトするのでは。
小林 すでにそういう流れはありますし、国策としてやっている国もありますよね。そういったところと、どのように日本として共同戦線を張りつつ、ブロックしていくかというのは大きな課題です。
橘川 日本の化学産業がサプライチェーンの空白を作ってしまうと非常にまずい。スピード感を持って復興することが大事だと思います。
小林 そうですね。とにかく復旧して、次に復興を考えるという順番だと思います。ただ、いずれはアジアの国々に追い上げられる。リチウムイオン電池などはまさにそうでしょうし、自動車も韓国メーカーがシェアを上げてきている。日本は立ち止まったら終わりでしょうね。
橘川 なるほど。
小林 ですから国内では常に付加価値の高い方向、できれば新エネルギー、環境系、あるいはライフサイエンス。こういうところで常に先頭を走る以外は生き延びることができないと思います。ブロックできるはずがないです。何年かしたら必ず追い付かれる。
橘川 もうひとつ停電の問題が気になります。どうも政府の対応をみると、サプライチェーン全体を考慮していないような気がします。停電の影響というのは、化学工業においてはいかがですか。
小林 化学産業は自家発電設備を持っている企業が多いので、電力供給に関していえば比較的問題は少ないと考えています。復旧に関していえば、やはり現場が一番良く分かっているので現場に任せます。一方、復興は本社がコストの最適化、成長性、あるいは競争力ベースで徹底議論します。同じように、東北の復旧に関してはかなり現場的なことが必要でしょうし、全体の構造改革というのは政治の指導力がいるでしょうね。
(つづく)