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海外と高機能を堅持する化学企業
2011年3月期の企業業績は、景気回復に支えられた数量増加と、この間の設備投資の抑制やコスト削減などのリストラ効果で前年比増収増益が相次いでいる。産業界が守りから攻めに経営の軸足を移すなかで発生したのが東日本大震災。この影響は前3月期決算では軽微だったが、12年3月期に関しては不透明として、業績見通しの公表を控えた企業も多い。
総合化学を中心に化学企業の11年3月期決算も、急激に落ち込んだ過去2年からV字型の回復をみせている。家電エコポイントやエコカー補助金など政策支援は、化学業界も恩恵を受けるとともに、成長を続けるアジア新興国需要による数量効果が貢献した。ナフサなど原材料価格の上昇に見舞われたが、価格転嫁に成功するとともに、徹底した合理化効果によって利益を押し上げた。
製品別にみると、カプロラクタム、高純度テレフタル酸、アクリロニトリル、フェノール、メタクリル酸などの基礎化学品が旺盛な需要とスプレッドの拡大によって利益に貢献した。液晶パネルや電池向け高機能材料も好調に推移した。このほか、医薬品事業も業績の底上げに寄与するなど、海外と高付加価値事業が両輪になって業績回復を実現、痛んだ財務体質も着実に改善した。
これを受けて化学各社は中長期経営計画の策定に着手、新たな成長戦略に乗り出した。一方で、震災で生産設備の被災など大きなダメージを受けた化学企業も続出した。直接的被災は少なかったものの、サプライチェーンの寸断によって必要な原材料の調達が困難になったり、顧客企業の被災によって減産に追い込まれるケースも出ている。
しかし、化学企業の12年3月期の業績見通しでは、上期は震災の影響が避けられないものの、下期は回復は見込めると判断している。もう1つの不安材料は原材料価格の上昇。11年3月期にキロリットル4万7500円前後になったナフサ価格は、6万2000円程度になると予想している。この上昇を製品価格に転嫁できるか焦点になろうが、この間業績の底上げを寄与した基礎化学品は、アジアのタイトな需給バランスを背景に前期なみのスプレッドを確保できると強気にみている。
日本の化学企業が技術開発、量産で先行してきた高機能部材は、引き続き成長が可能で競争力を維持できると自信を示している。基礎化学品を含めた海外売上高比率の上昇は、為替影響が大きくなるというリスク要因になるが、成長を堅持するには海外展開に真正面から挑戦する以外にないというのが主要会社の一致した戦略である。