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急がれる研究開発評価システム整備
2011年度から5年間の第4期科学技術基本計画が始動する。国民の科学技術政策に対する期待、要望に応えるために目指すべき姿を提示するとともに、官民合わせた研究開発投資をGDP比4%以上とする目標に加え、政府の研究開発投資をGDP比1%以上を掲げた。厳しい財政状況下に年間5兆円という国の資金を投入する以上、目に見える成果が求められるが、課題も山積している。研究開発における評価システムもその1つだが、大学など研究現場では戸惑いがある。研究開発の質を高め、科学コミュニティ活性化のために真正面から取り組み、改善が急務だ。
政府は、95年に制定された科学技術基本法に基づき、これまで3期15年にわたって科学技術基本計画を策定してきた。この間、自然科学分野におけるノーベル賞受賞が相次ぎ、論文被引用数では世界トップクラスの研究者も輩出している。一方、第3期基本計画で掲げた政府の研究開発費25兆円は達成できず、科学技術の弱体化を指摘する意見も増えた。
第4期基本計画では、国の5つの将来像を示して世界最高水準の優れた知的資産を継続的に生み出し、イノベーションの促進を打ち出した。この政策の実現には人材が鍵を握るが、研究現場からは出口を重視するプロジェクト研究が増加して、基礎研究に取り組む余裕がないという不満がうっ積している。
かねてから、研究開発評価システム整備の遅れが指摘されてきたが、最近の研究開発の高度化と複雑化によって、評価に求められる視点も多様化しており、一貫性のある評価とマネジメントを難しくしている。具体的には、「基礎研究と開発研究では評価の視点が違っており、それぞれに適した手法が確立していない」。「ハイリスクや学際分野の研究を評価のできる人材が少なく、研究を阻害している」。「研究を重視するあまり、次世代の人材を育成する教育に対する視点が軽んじられる傾向にある」などだ。
この結果、評価する側は過剰な負担が強いられ、逆に評価される研究者は不満を募らせ、研究現場や研究コミュニティの沈滞を引き起こしている。評価人材の能力低下は、世界的レベルの研究成果を発見できず、埋もれることになりかねない。
かねてから日本人は「戦略と評価」が不得手と言われてきた。研究開発戦略はトップダウン型と現場の創意工夫の基づくボトムアップ型が両輪になる必要がある。評価のできる人材育成とともに、研究者が指摘を受け入れて研究内容の見直しを行う雰囲気を研究現場に醸成することも求められている。