産業技術総合研究所と単層CNT融合新材料研究開発機構(TASC)は6日、チタン並みの熱伝導率を有する新たな複合材料を開発したと発表した。カーボンナノチューブ(CNT)と炭素繊維(CF)をゴムに分散させたもので、高放熱性と柔軟性を両立させていることが特徴。電子機器の高機能化にともない熱対策が重要性を増すなか、軽くて柔らかい放熱材料の実現が期待される。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトの1つとして行われた。詳細は13日からの産総研オープンラボで紹介する。
高い熱伝導性を有するものの構造が互いに異なるスーパーグロース法による単層CNTと、ピッチ系CFを上手に組み合わせたのがポイント。CFの間に網目状に広がったCNTを入り込ませ、放熱時に橋渡しする構造となっている。熱伝導率は最高で1メートルケルビン当たり25ワットを記録。
また、添加するCNTとCFの量も減らすことにより、材料の硬化や脆化を最小限にとどめ、ゴム本来が持つ弾性を保つことができた。新材料はフィルム状で、厚さは100?2000マイクロメートルの間で作製が可能。
今後、他の炭素・金属材料との複合化を検討、最終的に1メートルケルビン当たり100ワット以上の熱伝導率の達成を狙う。企業との連携も積極的に呼びかけ、実用化に漕ぎ着けていく。

コメントする