カルソニックカンセイ、無塗装インストの次世代品開発へ

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 カルソニックカンセイは、無塗装化により生産コスト低減を実現するインストゥルメントパネル(インスト)で、次世代品の開発に取り組む。日産自動車の新型マーチ向けに採用されている現行品に改良を加え、コスト競争が激しい中小型セグメントのグローバル車向けに開発を強化する。開発のカギを握る部品表面のツヤ低減については、シボ(部品表面の凹凸)パターンの改良のほか、材料や成形条件に遡った開発も進めていく考え。

 カルソニックカンセイはすでに、日産自動車と共同で無塗装・低ツヤのインストを開発、2010年に世界市場に投入された新型マーチなどに採用されている。表面のシボ処理を2度行うことにより微細なシボを形成。光を乱反射させることでグロス値を2・0以下に引き下げることに成功した。
 世界市場で激しいコスト競争が繰り広げられている中小型車では、部品コスト低減の積み重ねが市場での競争力のカギを握る。こうしたなかで、自動車内外装部品の無塗装化技術は、塗装工程の省略による自動車生産コストの低減と、VOC削減などの環境負荷低減を両立する技術として重要視されている。
 ただ、部品の無塗装化は部品の表面外観、意匠性に課題があるほか、内装部品の場合、表面のツヤが強く、フロントガラスに映り込んで運転時の安全性を阻害するなどの問題がある。
 カルソニックカンセイと日産自動車は、射出成形時のシボ成形を2度行うことで、シボの上にさらに微細なシボを形成し、光を乱反射させることでツヤ消し効果を得た。また、表面外観上の問題となるウェルドラインについては、デジタル試作による樹脂流動解析を積み重ね、9点あるゲートの開閉タイミングを制御するなどして目立たない位置に配置することに成功している。
 新型マーチは、日本市場向けはタイ拠点で生産するなど、グローバルなアロケーション戦略によりコスト競争力を高めている。こうしたなかでカルソニックカンセイのインストも、無塗装化により新型マーチの生産コスト低減に貢献している。
 カルソニックカンセイはさらに、中小型車向けの無塗装インストの次世代品の開発に取り組む考え。低ツヤ化に関しては、シボメーカーや自動車メーカーと協力し、シボパターンの組み合わせによりさらなる改善を狙うほか、材料(PPタルクコンパウンド)や、射出成形時の成形条件などについても改善を図っていく。

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このページは、web staffが2011年5月25日 19:58に書いたブログ記事です。

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