積水化学工業は、十分な可視光を維持しながら、長波長紫外線(UV-A)を99%以上カットできる車両向け合わせガラス用中間膜の新製品を開発した。400ナノメートルまでのUV-Aをほぼ完全に遮断できることから、日焼けによる肌の光老化防止などが期待できる。旭硝子からの開発要請を受けて同社と共同開発したもので、まずは旭硝子向けに供給していく。遮音・遮熱などの同社がラインアップする高機能中間膜の機能と組み合わせることも可能であり、高機能プラスチックスカンパニーの主力事業である中間膜事業の一層の拡大につなげていく。
積水化学は、中間膜原料のポリビニルブチラール(PVB)に、紫外線を遮蔽する成分を独自の配合技術により高度に分散させることに成功し、展開を開始することとした。
UV-Aとは、可視光よりも波長が短い320-400ナノメートル程度の波長を持ったもの。皮膚の深い部分まで届くため、長時間・大量に浴びるとシミの原因となり、皮膚の老化を早める恐れがある。新製品を自動車ガラスに採用することで、日焼けを防止するとともに、髪のダメージや目への刺激も緩和できる。また、昆虫の飛来防止にも寄与することから、自動車用だけでなく建築用中間膜にも期待している。建築用に使用した場合、室内の家具や写真、じゅうたん、美術品などの日焼け低減にも寄与する。
このほど米国で開催された展示会に出品したところ、現地来場者から高い評価を得ており、欧米など海外でも強いニーズがあるとみている。共同開発した旭硝子は昨年、自動車フロントドア用に紫外線カット率99%を実現した強化ガラスを開発ずみ。今回、世界の主要国でフロントガラスへの搭載が義務付けされている合わせガラスでも99%カットが可能となったことから、より広範なガラスで紫外線を遮蔽できることとなる。

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