ダイカストメーカーの京信(本社・長野県南佐久市)は、樹脂との複合化によるアルミダイカスト品の高付加価値化を推進する。表層粗化による機械的結合技術を軸に、材料特性を生かした複合部品をはじめ、部品点数・組み付け工数の低減や意匠性向上を進めるもの。試験片を用いた接合能力の試験技術も確立しており、市場ニーズに対応した材料と接合処理方法の組み合わせを提案していく考え。すでにECUケースの量産を行っており、同社では積極的な取り組みにより事業拡大につなげていく方針。
同社は金型製造や2次加工、アルマイトなどの表面処理まで含めた一貫体制のもと、電子部品や車載部品などを展開するアルミダイカストメーカー。肉厚0・5ミリメートルの携帯電話用シールドケースの生産をはじめ、DVDレンズホルダーでは穴径公差20マイクロメートルの加工レス化を実現、優れた精密成形技術を強みとしている。
樹脂との一体成形技術は、アルミダイカスト製品の付加価値向上を目的に取り組んでいるもの。液処理やエア/ショットブラスト、レーザーマーカーといった各種工法によりダイカスト表層に凹凸を形成し、アンカー効果によって複合化する。現在量産しているECUケースでは、黒アルマイト処理した基板ヒートシンク(ADC12)をPBTの樹脂カバーと一体化することで軽量化を実現している。
同社では、すでに同技術を使ってモバイルパーツや発光ダイオード(LED)ダウンライトなどを試作。ダウンライトでは、ハイパワーLED対応の空冷用ヒートシンク付き筐体(ダイカスト)にPPS樹脂製の意匠カバーをインサート成形することで、一体化による工数削減や意匠性向上、伝熱防止機能の付与を可能としている。
今後、同社では積極的な提案活動によりアルミ・樹脂複合品の受注拡大を目指す。

コメントする