ディーエイチ・マテリアル、高伸度・高靭性の変性VE樹脂開発

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 ディーエイチ・マテリアルは、優れた靭性を維持しながら、極めて高い伸び率を発現する変性ビニルエステル(VE)樹脂を開発した。分子内、分子間構造の制御により実現した。シートにした際、従来の軟質系不飽和ポリエステル(UP)樹脂では不可能な極端な曲げにも対応できる。同時に、高耐熱および高耐候性を有する高靭性VE樹脂も開発しており、これまでのUP樹脂やVE樹脂では対応できなかったような新たな用途を開拓し、VE事業の拡大につなげていく。

 ディーエイチ・マテリアルはこれまで、高靭性樹脂の開発は組成の改良に主眼を置いてきたが、今回は樹脂骨格の多分岐化や架橋密度、分子量、極性基の導入、ハード・ソフトセグメントの組み合わせやその最適化などに取り組んだ。通常トレードオフの関係にある伸び率と強度だが、開発した高伸度・高靭性樹脂で作製した3ミリメートル厚の注型板では、常温で引っ張り強さ31メガパスカル、伸び率256%と両立した。UPやVEで200%を上回る伸び率をもつ樹脂は業界でも初めてとみられる。
 0度Cの引っ張り試験でも125%の伸び率を保ち、優れた低温可撓性を示した。耐水性にも優れており、吸水率は従来型軟質UP樹脂の半分以下で、耐熱水性は同10倍以上の性能をもつ。耐候性や耐摩耗特性でも十分な性能を発揮する。
 また耐熱性と耐候性に優れた高靭性変性VE樹脂も開発。ビスフェノールA(BPA)型VE樹脂以上の靭性と耐熱性を保持しつつ、同樹脂の欠点である耐候性と熱変色性を改善したもので、引っ張り強さと伸び率を重視した「XLR?006S」と、高靭性に加え耐候性と耐熱変色性に優れる「XLR?006A」の2グレードを品揃えした。006Sは、3ミリメートル厚の注型板で引っ張り強さ102メガパスカル(BPA型VE樹脂は81メガパスカル)、引っ張り伸び率5・9%(同3・1%)、荷重撓み温度123度C(同113度C)を実現。006AもBPA型VE樹脂相当の引っ張り強さや引っ張り伸び率を維持しつつ、バーコル硬さで52(同35)、荷重撓み温度で127度Cの性能をもつ。エポキシ代替や高耐候性を有するVE樹脂として、注型用を含めた幅広い用途へ展開する。

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このページは、web staffが2010年12月 1日 02:17に書いたブログ記事です。

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