三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は、植物由来の高耐熱ポリアミド樹脂コンパウンドを開発した。親会社である三菱ガス化学が開発したバイオベースの新規ポリアミドを主成分にガラス繊維で強化したもので、ポリアミド本来の強度を保持しながら高い耐熱性、低吸水性、靭性を有しているのが特徴。今月からマーケティング活動を開始、自動車部品や電気・電子部品用途を対象に5年後に年間2000?3000トンの販売を目指していく。
今回開発した「レニーSRH0101」(仮称)は、ガラス繊維を50%充填した射出成形用途向けの植物由来ポリアミド樹脂コンパウンド。ベースの植物由来ポリアミドはジアミンとセバシン酸を原料に三菱ガス化学が新たに開発、このほど市場開拓を開始したもの。
MEPが独自の配合技術を駆使し、高強度・高剛性という現行のポリアミド樹脂「レニー」コンパウンドの特徴を保持したまま、高い耐熱性や低吸水性、靭性を付与することに成功した。
280度C以上の高い融点をもつうえ、100度C以上の高温でも物性保持率が高い。ガラス繊維で強化した現行のレニーコンパウンドの荷重たわみ温度が230度Cに対し、SRH0101が274度C。140度Cの条件下では同じく曲げ強さが152メガパスカルに対し212メガパスカル、曲げ弾性率が7900メガパスカルに対して1万0100メガパスカルという高い数値を示している。
ポリアミドの中では吸水率が小さく、吸水時の物性低下、寸法変化が小さいのも特徴の1つ。乾燥時の曲げ強さが387メガパスカル、曲げ弾性率が1万7100メガパスカルで、65%RH(相対湿度)の場合でも曲げ強さ340メガパスカル、曲げ弾性率1万6700メガパスカルを保持。また引っ張り弾性率や破壊応力、破壊ひずみ、衝撃強さに関しても高湿度下で高い特性を発揮する。
同社では、高い耐熱特性が要求される自動車部品や電気・電子部品を対象に用途開拓を進めていく方針。さらに、各種の用途に合わせた多様なグレード展開も予定している。

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