大成プラスは、新たに樹脂と金属の軽量複合材の開発に着手する。独自の高強度接着技術(NAT)を応用して、芯材とするガラス繊維強化樹脂(GFRP)の表面に金属の薄板(箔)を熱間プレスで圧着・成形するもの。強度や剛性といった機械的特性を強化樹脂で実現することで軽量化を進める一方、鋼板と同等の塗装強度や加工性などが実現可能。同社では、軽量化要求が高まる自動車向け新素材として、樹脂や鋼板メーカーなど外部企業と共同で実用化に向けた取り組みを推進する考え。
NAT(ナノアドフュージョンテクノロジー)とは、独自の溶液を使って金属表面に微細な凹凸を付与した後、樹脂を用いて接合するもの。樹脂が金属表面の凹部に入り込み、アンカー効果によって強固な接合を実現する。この技術をエポキシ系接着剤に応用した場合、接合強度が2・5?4倍に高まる。
大成プラスが開発に着手する複合材は、同技術を応用して強化樹脂の表面に金属を圧着するもの。近年、車両用軽量材料として注目されている炭素繊維強化樹脂(CFRP)と比較した場合、熱間プレスで製造できるため生産性が飛躍的に高いほか、強化材にガラス繊維を採用することで大幅な低コスト化が可能。また炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)やガラス繊維強化熱可塑性プラスチック(GFRTP)に対しても塗装強度などの加工面で優れた特性を有する。すでに同社では試作片による評価で、実用に耐え得る樹脂・金属の接合強度を確認している。
同複合材は、各種樹脂を芯材として使用できるほか、表面に圧着する金属も、鉄をはじめアルミニウムやマグネシウムなど幅広い素材が適用可能。また前処理で形成されるディンプルの深さが20?50ナノメートルなので、金属については厚さ100ナノメートル程度の箔製品も使用できる。
樹脂および金属の組み合わせにより幅広い市場ニーズに対応できるため、実用化に向けては樹脂や鋼板、ガラス繊維といった各素材に精通した外部企業と共同で進める考え。今後、製品化のためのプロジェクトを組織し、量産技術を含めた研究開発を推進する。

コメントする