ニッパツは、熱伝導率15ワット/メートルケルビンを実現した超高放熱タイプのメタル基板を開発した。新製品はハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)向け高出力パワーデバイス用や高輝度発光ダイオード(LED)に対応したもの。アルミおよび銅ベースの2品種を開発しており、セラミック並みの低熱抵抗と従来のアルミベース基板をはるかにしのぐ高耐熱性(210度C)を実現している。同社では2011年度中に量産を開始する計画であるほか、今後も熱伝導率30ワット/メートルケルビンを目標に、さらなる高性能化に取り組む方針。
メタル配線基板は、アルミ、鉄などの金属基板上に銅箔で回路パターンを形成したもの。樹脂やセラミックの基板に比べて熱抵抗値が低く、熱対策が求められる各種電源やインバーターモジュールなどのパワー回路に使用されている。近年では、曲げや絞りといった塑性加工が可能な利点を活用して、デバイスのハイブリッド化や部品点数の削減を目的とした3次元立体配線基板の検討が活発化している。
同社は、自動車関連製品で培った金属加工技術を軸にメタル基板を展開中。高度なシミュレーション技術をもとに設計段階からの技術サポート体制を整備する一方、マレーシアにおいて駒ヶ根工場(長野県)と同等品質を実現する生産体制を構築。アルミや鉄など金属ベースの配線基板では国内シェア20?30%を有する。
新製品は絶縁材の改良などにより高熱伝導化を実現したもの。アルミベース基板(銅箔70マイクロメートル、絶縁層100マイクロメートル、アルミ基板2・0ミリメートル)による評価試験では、熱抵抗0・16度C/ワット、耐電圧8・0キロボルト、ヒール強度10N/センチメートル、比誘電率4・1、体積抵抗1・0×10の16乗オームを有していることを確認している。採用によりモジュールのコンパクト化が可能なほか、ねじ止めができるため組み立てが容易になるといった利点がある。
同社では、パワーモジュール向けでは高度な金属加工技術を応用して基板の片面に放熱フィンを直付けした独自製品なども開発しており、今後も積極的な製品開発により同事業のさらなる規模拡大を目指す。

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