金山化成、SK含浸発泡製品を拡販、建材・自動車に的

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 発泡樹脂成形加工の金山化成(愛知県西尾市)は、発泡樹脂にさまざまな機能を付加できる「SK含浸発泡体」技術による製品の市場開拓に力を注ぐ。同技術は、発泡樹脂の間隙にエポキシ樹脂などの機能性樹脂を含浸させることで防水性、防カビ性、防蟻性、導電性の付与や耐熱性、強度、エネルギー吸収性、柔軟性の向上といった複数の機能を同時に付与する。実績のあるエアコン用ドレーンパンに続き、建築資材、自動車内外装材、家電用緩衝材など多様な分野への展開を目指す。

 SK含浸発泡体技術は、エアコン用のドレーン(室内機に溜まる水)を受け止めるドレーンパンの防水性を向上させる技術として開発されたもの。従来は発泡ポリスチレン(EPS)の表面に酢酸ビニルをコーティングして防水性を高めていた。金山化成は、さらに確実な防水性を付与するため、EPS内部にできるわずかな間隙に機能性樹脂を含浸させ、ハイブリッド化する技術を開発したもの。
 製法は、まず機能性樹脂を発泡樹脂にコーティングし、裏側からの真空引きにより差圧を発生させ、発泡樹脂内部に含浸させる。大掛かりな設備投資をせずに、簡単に含浸させることができる。取引先のエアコンメーカーに採用され、約2年間の実績を積んでいる。特許も、すでに取得した2件のほか、審査中の関連特許がある。
 エポキシ樹脂を含浸させたEPSは、通常のEPSに比べ静的エネルギー吸収性で3?9倍、落下試験などの動的エネルギー吸収性で10倍以上となる。このほか耐熱性が約10?20度C向上、10%時圧縮応力が30%以上向上、曲げ応力が約2倍など、各種の物性が大きく向上する。
 金山化成はさらに、エポキシ樹脂以外の機能性樹脂や、各種機能を発揮する有機・無機材料の含浸のほか、発泡樹脂についても発泡ポリプロピレン(EPP)、発泡ポリエチレン(EPE)など、EPS以外の樹脂も使用し、従来の発泡樹脂にプラスアルファの機能を持った各種製品の試作と、外部機関も含めた評価作業を進めている。
 このうち建材分野では、防犠牲を付与した発泡断熱ボードや、遮音ボードなどについて評価作業を進めている。自動車分野では、EPSの弱点だった柔軟性を大幅に改善できるため、内外装分野への採用を目指している。また家電梱包材分野では、部分含浸などにより部位によってエネルギー吸収性の設計を変えられる特性を生かし、樹脂使用量を削減する技術の開発などに取り組んでいる。
 同社では、同業他社への技術供与も図りながら、同技術の普及と市場開拓を加速させていく考え。

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このページは、web staffが2010年8月26日 16:37に書いたブログ記事です。

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