柴田合成(本社・群馬県甘楽郡)は、独自開発したウェルドレス成形システムの拡販を推進する。同システムは流動解析によりウェルドライン発生箇所を特定し、局所的に急加熱・急冷却することでウェルドレス成形を実現するもの。省エネかつ低コストで外観品質や部品強度の向上が可能なことから、自動車内装部品などへの採用働きかけを本格化する。同社では、メタリック成形品への適用技術の開発にも着手しており、樹脂部品の高品質化を実現する射出成形技術として普及促進を図る。
柴田合成は製品設計から金型製造、成形、組み立てまでを行う樹脂加工メーカー。成形・組み立てを行う本社工場(群馬県)と佐久金型工場(長野県)の国内2拠点体制を構築するほか、中国では天津市に成形・塗装・印刷・組み立ておよび金型製作の2工場、上海市に金型設計事務所を有している。設計から量産までの一貫事業体制のもと、携帯機器や自動車部品、医療機器といった分野に各種樹脂成形品を供給している。
同社の「SGウェルドレスシステム」は、樹脂流動解析(CAE)によりウェルドライン位置を特定し、その部分を局所加熱するもの。金型の加熱にコンパクトなセラミックヒーターを採用しており、金型全体を加熱する従来方式に比べて省スペース・省エネ・低コストを実現しているのが特徴。同社ではシステム設計、金型製造および制御装置などの付帯設備を独自開発することで事業化を開始した。
また同時に、同システムのさらなる高性能化を目指した開発にも着手。セラミックヒーターよりも高出力な新型ヒーターの実現を目指して、金型昇温デバイスや熱源ヒーターの研究を進めるとともに、高輝度メタリック材料への適用技術の確立に取り組んでいる。
このうちメタリック品については、自社製造であれば携帯電話の筐体程度の製品サイズに適用可能という。今後、輝度を出すために添加されるアルミ粒子の流動解析技術の精度向上などに取り組む計画。同研究開発は2010年度戦略的基盤技術高度化支援事業に採択されており、同社では早期に適用技術を確立することで射出成形品の無塗装化の実現を目指す。

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