十川ゴム(大阪市西区)は、自動車用燃料ホースの環境対応を推進する。ガソリン用で日産自動車と共同開発した低透過燃料ホースの拡販に乗り出す一方、ディーゼル用ではバイオディーゼルに対応可能な高性能ホースを新たに開発した。さらなる規制強化やバイオ燃料の普及が予想されるなか、同社は保有する技術ノウハウをベースに、従来車種の環境対応をサポートすることで同事業の成長性を確保する考え。
世界同時不況と地球温暖化問題を背景として、先進諸国における次世代環境車の開発・普及が加速しており、部品各社も取り組みを強めている。ただ、新たに市場のけん引役となった新興国需要の中心はレシプロエンジン搭載車。このため世界的に規制強化が進むなか、次世代環境車の開発加速とともに、従来車種における環境性能のさらなる向上が求められている。
十川ゴムはホース製品やシート製品、型物、押出・成形品などを展開するゴム加工メーカー。全体の48%を占めるホース事業では、多層品や樹脂との複合品を強みに家庭用から産業用まで幅広い分野に製品を供給している。このうち自動車向けは燃料系をメーンにした事業展開を図っており、フィラーホースやエバボホースなどで高い実績を有する。
ガソリン車用で取り組んでいるのが低透過燃料ホースの採用拡大。日産自動車と共同開発した同ホースは、内層がフッ素ゴムで中間膜のFEPフィルムを介してヒドリンゴムを被覆した構造となっている。E10燃料での燃料透過量の大幅な低減により、米国カリフォルニア州のLEV?規制のPZEVカテゴリーに適応した性能を実現。すでに日産の2010年型セントラPZEVに採用されている。現在、他の自動車メーカーに対する営業活動を進めており早期採用を目指す。
一方、ディーゼル用ではクリーンディーゼルやバイオディーゼルに対応した燃料ホース「BIOFLEX」を新たに開発。使用する環境温度に応じて100度C、120度C、150度Cの3種類をラインアップした。各製品とも使用する材料の組み合わせによって優れた特性を確保しており、150度Cの耐熱性を実現したBIOFLEX?150ではフッ素ゴム(FK710)・AEM・アラミド繊維・AEMの4層構造を採用。今後、輸出車や建機など向けに展開していく計画だ。
同社は、すでにバイオエタノール対応製品のラインアップを完了させており、今後予想される既存車種における環境性能向上をサポートしていく。

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