住友ゴム工業が化石資源にまったく依存しない乗用車用タイヤの開発に取り組んでいる。タイヤに添加する老化防止剤などの原料となるアニリンは化石資源に由来するが、このアニリンを天然資源由来に転換し、タイヤ材料の重量に対する石油外天然資源比率を現行モデルの97%から100%に引き上げる。地球環境産業技術研究機構(RITE)の技術を応用し、非食用バイオマスからアニリンを生産する技術を実用化する。2013年の販売開始を目指しており、天然資源由来アニリンの量産体制を早期に確立したい考えだ。
RITEが開発したバイオマスから糖化プロセスで製造した混合糖を原料に有用化学品を生産する技術「RITEプロセス」を活用している。RITEが独自に改良した「RITE菌」を使い、微生物の増殖に依存せず目的物質を高効率に生産する技術で、住友ゴムはRITEプロセスを導入して天然資源由来アニリン生産技術開発を進めている。年内には量産技術を確立したい考えで、生産を委託するパートナーの選定作業も本格化する。
住友ゴムは、二酸化炭素(CO2)排出削減への貢献を目的に、石油や石炭など化石資源への依存度を低減するタイヤの開発を進めてきた。06年に石油外天然資源70%の「ENASAVE ES801」、08年には同97%の「同97」を市場に投入している。課題だった老化防止剤などの天然資源化にめどが立ったことで、化石資源に依存しない新世代タイヤの実現に向けた開発を加速する構えだ。

コメントする