住友ベークライトは、長繊維強化熱硬化性樹脂コンパウンドのグローバルな開発体制を整備する。現状は日本の静岡工場に集中している開発機能や顧客サポート機能をスイスのネオプレグ社や米国の住友ベークライトノースアメリカ社にも導入し、それぞれの市場ニーズに合致した開発を進める。そのために現状、生産設備のない米国にはパイロットプラントを導入中。近く完工する予定で、現地企業へのサンプル提供や顧客からの要望に応じた改良を適宜行えるようにし、顧客への提案力を強めていく。
同社の長繊維強化熱硬化性樹脂コンパウンドは、炭素繊維プリプレグを使用した材料より低コストで、チョップドファイバー強化樹脂よりも各種物性に優れることが特長。現在、同材料を開発したスイスのネオプレグ社が2系列の生産設備を保有するほか、静岡工場にもスイスの2系列分に近い能力をもつ大型設備を1系列導入し、自動車用途を中心に顧客開拓を進めている。
同材料の開発体制は2007年にネオプレグ社を買収して以降、静岡工場に集中してきたが、今後の事業拡大に向け、米国にもパイロットプラントの導入を決めた。今後、欧米の開発要員も強化して、日欧米の3拠点それぞれで市場ニーズを深耕していく。
日本では、自動車向けにブレーキ関連やエンジン周りのハウジング、各種ギア類などの金属代替を目指した開発に取り組む。とくにギア関係では、静岡工場内に半年後の実用化を目指して評価システムの導入を進めている。同社の出荷形態は、コンパウンドが主体だが、製品にした際の物性データを取り揃えて提案することで、顧客へのアピール力を高めていく。今後も、自動車や産業機器関連の評価設備を順次、導入していく方針。

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