東レは、河村産業(三重県四日市市)と共同でハイブリッドカー・電気自動車(EV)用高性能絶縁材料を開発した。ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルムとアラミドペーパーを無接着剤で積層したもので、耐熱性や耐加水分解性、柔軟性に優れるのが特徴。すでに用途開拓を推進しており、今春をめどに河村産業の本社工場で量産を開始する予定。次世代ハイブリッドカー・EVの駆動用モーターをはじめ、風力発電機などの絶縁材料として幅広い用途での採用を見込む。
ハイブリッドカーやEVの今後の普及促進には、心臓部となる駆動用モーターの高出力化・小型化が必要不可欠。それを実現するために、薄膜で耐熱性に優れる高性能絶縁材料の要望が高まっているという。
東レは耐熱性や耐薬品性、機械的強度、難燃性、絶縁性能などに優れたPPSフィルム「トレリナ」を活用し、モーター用絶縁材料などを製造する河村産業と共同で、ハイブリッドカー・EV用のH種(180度C)相当の積層絶縁材料を開発した。
ポリイミドフィルムとアラミドペーパーを積層した従来品は、貼り合わせのために接着剤を用いるため、耐熱性に限界があり材料の特性を十分に発揮できないという課題を抱えていた。
今回の高性能絶縁材料は、独自の表面処理技術を駆使し開発。PPSフィルムとアラミドペーパーをプラズマ表面改質により接着剤を用いずに貼り合わせることで、PPSフィルム本来の耐加水分解性などを損なうことなく、従来のF種(155度C)絶縁を上回るH種相当の許容最高温度を実現した。
すでに用途開拓を推進しており、今春から生産を開始、6月をめどに量産に乗り出す予定。次世代ハイブリッドカー・EVの駆動用モーターをはじめとして、産業用モーター、風力発電機、変圧器など各種耐熱絶縁部品での採用を見込んでいる。

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