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2016年09月12日 前へ 前へ次へ 次へ

パリ協定と環境危機時計

 世界の環境危機時刻は9時31分。旭硝子財団が先週、恒例の環境アンケート結果を発表した。1992年から毎年、世界の研究機関や政府、NGOなどの環境専門家の危機意識を調査しているもの。今回、世界の平均は昨年より4分進んだ▼この危機時計は、9時以降を「極めて不安」な領域と位置付ける。96年から20年間、2000年を除いて針はそのゾーン内にある。日本の回答者の平均は、昨年より6分戻って9時3分。アジアが9時18分で西欧が9時47分。北米は9時58分、南米は9時48分だった▼地域による意識の差は「地球全体を念頭にあなたのお住まいの国は―」という設問のため。回答者が重視する項目も地域事情を反映する。全体では気候変動が最も多く2位が生物多様性だが、中東では水資源、南米は土地利用(森林破壊など)、中国では環境汚染が最大値だった▼調査の性格から考えて、針の動きに一喜一憂する必要はない。しかし、世界の専門家の7割が地球環境問題を「極めて不安」な局面と認識していることは重く受け止めたい▼さきのG20の場で米中両国がパリ協定を批准。年内の協定発効が現実味を帯び、気候変動問題の取り組みは一歩前進した感がある。これが来年の危機時計の針を戻す要因になるのか、その程度ではさほどの効果はないと判断されるのか。
 


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