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2016年04月14日 前へ 前へ次へ 次へ

水素発電実現を後押しする仕組みを

 経済産業省は先ごろ「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を改訂した。燃料電池自動車(FCV)と水素ステーションについて普及の数値目標を明示しており、2014年6月に発表した初版より、戦略として具体的だと評価できる。しかし水素エネルギー社会構築への道筋が描けたかというと、なお不満が残る。水素のコストを低減するには、供給面では海外からの大量輸送、需要面では国内での水素発電実用化の双方が必要。ただ発電事業者は消極姿勢を崩さない。彼らが前向きになるような仕組みを考えるべきだろう。
 改訂版ロードマップは、FCVを20年までに4万台超、30年までに80万台程度に、また水素ステーションを20年度までに160カ所程度、25年度までに320カ所程度にするという数値目標を初めて明示した。定置式燃料電池(エネファーム)についても固体高分子型、固体酸化物型、それぞれに目標価格を設定した。
 数値目標が設定されたことで関係各企業・研究機関は、技術開発や事業化に、より踏み込みやすくなったと言えるだろう。しかしFCVが100万台普及しても、水素は国内製油所などからの副生分で供給は間に合うとされ、それだけではコストは下がらない。海外から水素を輸送するとともに、国内で発電燃料として大量消費するサプライチェーンの構築が必要だ。
 そのための技術開発、実証事業は進展し始めている。千代田化工建設を中心とするグループがメチルシクロヘキサン(MCH)を、川崎重工業を中心とするグループが液化水素をキャリアとして、海外で水素を製造し船で日本へ運ぶ実証に取り組んでいる。また三菱日立パワーシステムズなどは、既存発電所に適用可能な水素混焼ガスタービンの開発を行っている。
 ロードマップには、30年ごろをめどに海外からの水素サプライチェーン運用、および発電事業用水素発電の本格導入を開始すると記された。しかし技術的に期限に間に合っても、発電事業者が、その気にならなければ実現しない。電力各社は、原発の停止によって収益が悪化しているうえ、今年4月からは電力小売り自由化の競争にさらされている。水素どころではないというのが本音だろう。
 ?年代後半の目標として掲げる水素発電コスト17円/キロワット時は石油とLNGの中間で、石炭より相当高い。水素発電に取り組む事業者や、水素由来電力の需要家に対し、何らかの恩恵が与えられるような制度、あるいは水素発電のコストを広く分担する仕組みについて真剣に議論する必要がある。


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