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2016年04月01日 前へ 前へ次へ 次へ

【石化中間製品 動向を探る】 酢酸<下>

*誘導品展開を強化*

 セラニーズは規模の拡大を通じ、グローバルに展開する強みをさらに追求する。この一環として、クリアレイクの酢酸プラントのボトルネックを解消、現在の年産135万トンから、2016年中に同150万トン以上に生産能力を増強する。酢酸ビニルモノマー(VAM)も同45万トンまで生産能力を高め、18年に増強を完了させる予定。

 シンガポールでは、酢酸ビニルエチレン(VAE)エマルジョンの新工場をジュロン島に建設中。16年半ばの商業生産開始を予定しており、東南アジアやインド、オセアニア市場への供給体制を強化する。完成すると、中国・南京に続くVAEエマルジョンプラントになる。

 ジュロン島では00年にメタノール法による酢酸設備を立ち上げ、VAMや酢酸エステルと合わせアセチルチェーンを展開している。VAEエマルジョン設備の新設により、チェーン全体の付加価値を高め競争力の底上げを図る。

 今後も「コスト競争力の強化、新規ユーザーの獲得、川下展開、相乗性からM&Aも狙っていく」(パット・クアールズ氏)。既存拠点の拡大策と合わせ、18年まで2ケタ利益増を継続し市場トップの競争力を確固たるものにする。

 台湾・長春グループもアジアでアセチルチェーンを強化している。11年には台湾・麦寮において同60万トンの酢酸工場を新設。拡張を経て、現在は年70万トン規模で生産を行っている。同工場は「各プラントから排出される二酸化炭素(CO2)を利用して一酸化炭素を製造し、メタノールと合成して酢酸を安定生産できる」(長春グループ)ことを強みとしている。

 その酢酸を主な原料に、シンガポールでは13年にジュロン島テンブス地区にVAM設備(年35万トン)を新設。さらにその誘導品として今年内をめどにVAEエマルジョン同9万トン、パウダー同3万トンの事業化を進めている。

 長春グループは「生産する酢酸の大半をVAMおよび誘導品の自家消費分に使用している」(同)。とりわけグループ全体で100万トン体制となったVAMを軸としたチェーンは戦略事業の一つだ。この数年間でも、シンガポールに加えて、中国・常熟のポリビニルアルコール(PVA)増強、麦寮でのエチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)増強といった川下事業での新規投資も進めている。

*自消率高め強靱に*

 国内唯一のメーカーである協同酢酸では、内需を確実に取り込むとともに、ダイセルグループの誘導品を拡充し自消比率を高めることで、外部要因に左右されない強固な体質を構築する。もともと自消比率は高く「酢酸ベースで50%以上はあるが、今後もこれをいかに上げていくかが課題」(ダイセルの上野谷将也有機合成カンパニー化学品マーケティング第1部マネージャー)。

 ダイセルグループの誘導品展開では、無水酢酸、酢酸セルロース、酢酸エステルなどを有する。なかでも酢酸セルロースと、それを繊維状に加工したアセテート・トゥについては、ともに姫路製造所網干工場(兵庫県姫路市)と大竹工場(広島県大竹市)の2拠点で一貫生産体制を構築している。また酢酸エステル類では、主に酢酸とバイオエタノールを原料とする酢酸エチルを大竹工場で生産している。

 「国内の顧客との関係をしっかりと構築しながら、自社で酢酸の加工度を上げてバリューチェーン展開を加速する」ことで、輸出に頼らない事業構造へのシフトを図る。

 セラニーズ、ダイセル、長春グループともコスト競争力の強化と並行して、市況変動の影響を受けない事業展開を狙っている。生産能力余剰の問題は続くとみられるが、バリューチェーンによる高付加価値化が酢酸メーカー生き残りの明暗を分けそうだ。

(不定期掲載。この項おわり)


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