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モノづくり デジタル化の奔流 《4》 革新生むカナダ(上)
ロボットの開発に力を注ぐのは日本ばかりではない。自動車産業が集積するカナダのオンタリオ州では、産学官が一体となってロボットの高度化に取り組んでいる。少子高齢化による構造的な人手不足が背景にある日本と違い、オンタリオ州は生産性向上と産業振興がロボット開発の原動力になっている。ロボットの高度な制御を可能にする深層学習(ディープラーニング)技術を生み出したトロント大学や理系の名門、ウォータールー大学は日本との共同研究テーマも多く、ヘルスケアへの取り組みも活発。両国の協業がロボットの世界を変えていく。
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「トヨタ、ホンダからの投資規模は常にトップクラス」(オンタリオ州経済開発・雇用・インフラストラクチャー省のブラッド・デュグィッド大臣)というほど、日本とオンタリオ州との経済関係は深い。米国のデトロイトとは自動車で4時間ほどの距離だけに強固なサプライチェーンができあがっており、米クライスラーが約20億ドルのエコカー投資を決めるなど、発展は続いている。ここにはファナックはじめ日本の産業機器大手の進出も目立つ。
こうした環境にあって、トロント大学は生産支援からゲーム、癒やし系まで多様なロボット開発を進めている。がれきの下に埋まった人を暗闇の中から探し出す救援ロボット、料理のレシピを教えるキッチンロボット、会話しながら食事の相手をする対話ロボット、それにアームの先の部品を交換することで重量物の移動や加工ができる作業支援ロボットなど。研究材料として「ペッパー」の卓上版も置いてある。
同大はロボットと併せてナノテクノロジーも重視。日立ハイテクノロジーズと共同で「デオキシリボ核酸(DNA)を傷つけないように観察したり、2ナノメートルの微細ゲート長を測定する次世代トランジスタ技術を開発中」(YU SUN教授)である。
ウォータールー大学は、これまでに636社がスピンオフし、地元経済への貢献度が大きい。研究開発テーマも事業性の高いものが多い。腕輪型センサーで筋肉の動きを捕らえ、そのデータを無線で送って遠隔地にあるロボットを動かすジェスチャーロボットは、人が立ち入れない危険な場所での作業を想定したものだ。同大学もメカトロニクス関係で東京大学と協業するなど、日本との関わりは深い。
自動車に加え、成長分野であるヘルスケア関連ロボット産業も育ってきた。ウォータールー大学からのスピンオフであるテレダイン・ダルサは、ロボットの「眼」になるCCD(電荷結合素子)センサーとCMOS(相補型金属酸化物半導体)イメージセンサーの大手。X線ディテクター向けCCD素子は、口径150ミリメートルウエハーを使ってオランダ工場で前工程を処理後、組立・出荷をオンタリオ工場で行っている
2012年の設立のベンチャー企業シナプティブ・メディカルは、神経外科手術支援ロボット開発で急成長中。直径75ミリメートルのパイプを通し、脳の患部を直視できる準備をすると、ロボットが追尾してアームの先にある日本製画像センサーで撮影。患部の高画質画像を大画面ディスプレイに映し出す。スタッフはこの画面を見ながら手術ができる。基本構成価格は40万ドル以上するが「これからパキスタン、シンガポール、豪州、中東市場を開拓したい」(キャメロン・パイロン社長)と意気軒昂だ。
このほか空気圧機器の独フェスト現地法人は、カナダの製薬大手と血液の自動検査装置開発を共同で進めている。
(つづく)