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技★術★伝★承 めざせ事故ゼロ工場 《3》
生産現場力の強化。化学企業共通の課題を専門技術スタッフによる集中的な人材教育を通じて具体化しようとしている企業が、三井化学だ。プラント運転員の人材育成を目的に技術研修センターを立ち上げたが、2012年の爆発事故を踏まえ研修内容を拡充。体験型研修を主体に、若手社員だけでなく中堅社員も含めた研修へとグレードアップした。14年度末までに受講者は約5000人に達したが、「安全・保安に企業秘密はない」(淡輪敏社長)との方針の下、外部にも開放、保安・安全人材の育成に乗り出している。
12年の事故後、三井化学は事故調査委員会とは別に抜本的安全対策委員会を設置。安全な化学メーカーを目指し「ライン管理者が現場に集中し、現場のマネジメントができること、技術力の向上と技術伝承を確実に行えること、安全最優先の徹底とプロ意識の醸成、業務達成感が得られること」(穂坂真吾・抜本安全推進グループリーダー)を3課題とする強化対策を打ち出している。
ライン管理者の業務負担軽減、エンジニアの育成、安全技術に関するシステムの構築、安全優先思想の徹底、チーム力強化など、11項目がその具体策。課・係の人員数適正化などを通じた現場に向き合う時間の創出、プラント安全設計思想など管理者が伝承すべき技術情報の申し送りの着実な運用、職場のキーパーソン・オペレーター研修や同業との交流など、取り組みを活発化させている。
技術研修センターは、全社的な安全への取り組みの中で、人に照準を当て保安力の伝承を行う中核的存在。プラントトラブル対応、長期連続運転によるスタートアップやシャットダウンなどの経験機会の減少に加えて、05年に全国6工場に2000人いた運転員の半数が15年までに退職するなど、ベテラン運転員の退職によるノウハウ伝承機会が減ることを踏まえ、06年に開講された。
各工場で行っていたプラント運転に携わる新人・若手研修に代え、「安全の基本、運転・設備の基本を教える」(木原敏秀・技術研修センター長)ため集中的な教育の機関としてスタート。センターは茂原分工場に隣接するが「フェンスで仕切られており、所属も本社」と全社的な人材育成機関として位置づけが明確になっている。
技術研修センターは、体験・体感を重視した研修に重点を置く。総面積約1万平方メートルの敷地には、同社がこれまでに体験した事故による機器の残骸が展示され、爆発の威力など受講者に事故の怖さを実感させる。
教育レベルを均一化、プラント部品のカットモデルなどを一カ所に集めることで「効率化を図り、内容を充実させた」。また「市原工場のメタノール蒸留塔を研修所内に移設、全国のオペレーターが実際の蒸留塔を使った実液運転での模擬訓練を受けられるようになった」。
一つの特徴は、14人の専任講師を置き、技術・技能伝承を行っていることだ。平均年齢は57歳。運転部門は係長、ライン職長経験者、工務部門は保全のグループリーダー、建設プロジェクト担当などベテラン、匠と呼ばれる人材が教育にあたっている。
実液訓練プラントや分散制御システム(DCS)の操作を通じて、ベテラン運転員の技能を教えるとともに、爆発・火災、静電気、墜落・落下など安全体験設備を通じて「失敗の疑似体験を行う」。know―why教育を重視、原理原則の理解の深化とともに、グループ討議や意識行動教育などを通じて、自ら問題を解決する人材の育成に取り組んでいる。
12年の事故を踏まえて受講対象を拡大するとともに「過去の災害事例に学ぶ」カリキュラムを折り込み「後輩に2度と同じ災害を起こさせないために」というテーマでのグループ討議も行っている。