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REACH 第3次の登録期限まであと2年 早期に準備開始を
<日本化学工業協会 庄野文章 常務理事に聞く>
2008年6月に運用開始されたEUのREACH規則。世界の化学産業のみならず、化学品の需要業界にも大きな影響を及ぼしてきた。3段階に分けて進められてきた登録手続きは18年5月末に第3次の期限を迎える。日本企業はこれにどう備えるべきか。当初からこの問題に関わってきた日本化学工業協会の庄野文章常務理事に聞いた。
― REACHは化学物質を網羅的に管理する法体系として、世界の産業にさまざまな影響を及ぼしました。
「(ハザードではなく)リスクベースの管理という考え方に立ち、そのため川下の需要産業を含めたサプライチェーン(SC)全体に目を向けた規制体系とした点でインパクトが大きかった。もう一つの特徴はノーデータ・ノーマーケットの原則。既存化学物質にも登録を求めたのは欧州らしいフェアプレーの精神ともいえる。産業界への影響に加え、各国の法体系整備にも余波が及んでいる」
― 昨年11月、ECHA(欧州化学品庁)は18年5月末の登録期限に向けて準備を開始し、共同登録者を探すよう注意喚起しました。
「REACHは化学物質の登録、評価、認可、制限を規定している。登録についてはEU域内での生産・輸入量が、10年の第1次では年間1000トン以上、13年の第2次では100トン以上と数量で区切り、CMR(発がん性・変異原性・生殖毒性)物質は10年までの手続きを求めた。第2次までは大手が手掛ける化学品が中心だったが、第3次はかなり様相が変わる。ECHAはそれを強く懸念している」
― 登録期限は2年あまり先ですが。
「あと2年しかないと考えるべきだ。第3次は域内の製造・輸入量が1トン以上の物質だ。予備登録物質数が14万超。最終的な登録物質数は3万とも4万とも予想されている。2次と比べ登録物質数、登録件数ともに7―8倍に増加する。中小企業の比率が大幅に高まるうえ、物質は高機能品や特殊用途品が増える」
「そのため、当該物質のSIEF(物質情報交換フォーラム)を探すのもコンソーシアムを組織するのも難しくなる。先導登録者が確定しないケースや1社1SIEFという形も想定される。ECHAは物質の『特定』を強く求めている。しかし、使用製品の機能性に直結する物質であればCBI(営業秘密)との兼ね合いを意識しなければならない。だから、そもそもSCの中で誰が登録者になるのかが重要になる。信頼できるOR(唯一の代理人)を確保することも必要だ。予備登録の段階からつながりができるだろうが、一定期間に業務が集中すれば消化しきれなくなる。すぐにでも対応すべきことは多く、早過ぎることはない」
― REACH対応は登録で終了ではなく「評価」の段階でもコストが発生します。
「日本企業に限ったことではないが、費用と手間、ビジネスリスクをしっかり認識し、欧州事業をポートフォリオにどう位置付けるべきかを検討することがまず重要だ。1次、2次の登録段階でも市場からの撤退を決断した企業があったと聞いている」
― REACHをめぐるもう一つの関心事項が第138条です。
「第138条は見直し条項なので常に関心事項ではある。1―10トン登録物質(特にCMR)の登録要件、ポリマーの登録、エンドクリン(内分泌かく乱物質)問題、それにRoHSをはじめとする他法令との関係性などが検討項目とされている。まず1―10トンの登録要件は、いま制度を改変すると18年対応に支障を来す。ポリマー問題は当初から提起されているが、モノマーで対応しているのに二重登録は不要というのが産業界の立場だ。RoHSやバイオサイドなど他の規制との関連性も議論が必要なことは確かだ。加えてナノ材料については、新たな科学的知見を踏まえ、今年の半ば以降に何らかの方向性が示される可能性はある」
「EUは多くの国が参加しており、一枚岩ではない。それを反映して欧州委員会では、さまざまな声が取り上げられる。そのことを認識したうえで、この先の動向を予測し、対応する必要があるだろう」
(聞き手=村口裕児)