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IoT時代のモノづくりに思うこと
日本の産業界で「イノベーション」という語が使われ始めて久しい。ただ「技術革新」と同義的に扱われる場合も多い。これは明らかに偏った考え方だ。イノベーションは確かに「革新」を意味する。これまでにない価値を生み出すことに変わりはないが、むしろ既存技術を融合・応用して新たな市場を切り開くことと理解したい。
例えばスマートフォンの普及は社会現象といえる一大イノベーションだが、技術的にはベルの電話機発明以上のイノベーションではなかろう。スマホは、インターネットなどの情報通信技術(ICT)が組み合わさって初めてイノベーションとなり得た。確かにICT部材の微細化や処理速度の向上が市場を切り拓く役割は大きい。しかし、それだけでは製品の高機能化は果たせても真のイノベーションには至らない。
ビジネスのアイデアや戦略が貧弱なまま「技術さえ磨いていれば何とかなる」という考え方は、多くの製造業で過去のものとなった。モノづくりというハード面で優位を誇った日本のエレクトロニクス産業が、ICTを基盤とするソフト産業化で大きく出遅れていることに学ぶべきではないか。
ここ数年、国内でロボット、ドローン、自動運転車といった技術が注目を集め、官民こぞって研究開発に力を入れ始めた。これもIoT(モノのインターネット)や人工知能といったソフト面の技術がカギを握る。高齢者の生活支援や社会インフラの保守などに果たす役割は大きく、すでに少子高齢化の進む日本でのニーズは高い。
これら技術には「2020年の実用化」といった目標が掲げられているが、現状ではイノベーションに値する普及が確実とは言い難い。だからこそビジネス戦略が重要になる。ドローンや自動運転には規制も多く、事故時の責任や社会システムとしての管理コストも考慮が必要。いずれも本格実用の時点で安全性、効率、融通性などが人手に勝るのか、なお微妙だ。
さらにモノづくり自体も大きな転機を迎えている。ドイツの「インダストリー4.0」に代表されるICTを駆使した生産効率向上だ。製造現場でセンサーなどで個別収集したデータを人工知能などで解析し、プロセスの全体最適化に生かそうというもの。日本でも対応を急ぐ企業が多いようだが、身の丈に合わぬ導入が経済的負担にならないか。生産者の責任や安全管理を含む技術伝承、さらには雇用の問題などを、どうするのか。ICTを導入しつつも、将来を見据えた最適な付き合い方を、いま一度考える必要がある。