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2015年12月16日 前へ 前へ次へ 次へ

技★術★伝★承 化学企業の挑戦 《3》

▲花王グローバルテクノスクールはリーダーシップがとれる人材の育成を目指している。


 花王はマザー工場である和歌山工場を拠点に、国内外の事業拠点を対象に技術伝承を進めている。軸となるのはグローバルテクノスクールとモノづくり技術・技能伝承センター。同社のグローバル戦略を生産現場で支える人材が、ここから生み出されている。

 花王は1989年、和歌山工場にテクノスクールを開設、プラント操業技術の伝承に乗り出した。当初は国内工場を中心に日本語による教育だったが、世界展開にあわせて海外の生産拠点の人材も対象にするため、英語による教育を2008年から開始している。狙いはサプライチェーンマネジメント(SCM)の人材育成、国内外の工場のエンジニアリングオペレーターの育成。第一線の実務者からなる社内人材に加えて、社外から専門家や知識文化人を招聘して授業を行っている。

*海外工場と結ぶ*

 花王グローバルテクノスクールは自己革新、個のコア技術・能力を高める能力開発、実践的、提案型人材の育成などを基本方針に、問題発見・課題解決能力が高く、リーダーシップがとれる人材の育成を目指している。資質素養学などを通じてグローバルに活躍できる人材の育成にも取り組んでいる。実際、和歌山工場では海外の工場とITで結び、日々のプラント操業の状況を把握、問題解決など現場同士の連携も強化されてきている。

 教育カリキュラムは資質素養学、共通知識、専門知識、ゼミナールから構成される。専門知識はプロセス科と主に包装工程を対象とした機械科に分かれ、化学反応や化学工学、機械要素技術や充填・包装機械などの専門知識を座学で学ぶ。毎年3月に入校式、11月に修了する。全寮制で8カ月のOff―JTで行う同スクールは今年で31期を数え、931名に上る修了者を輩出、エンジニアリングオペレーターとして各工場のSCMの中核的存在となっている。

 日本の製造業は、国内市場が成熟化しIT化による生産合理化が進む中でOJTの機会が減少。設備新増設の停滞により設備の建設機会のほか、安定した運転環境下にあって改善によるトラブル解消などを経験することも少なくなってきている。また、DCSなど自動運転が普及するなかで手動運転による製造設備を体感することも減少している。

*体感学習に注目*

 こうした現状を踏まえて、Off―JTによる体感学習を使った製造技術者の教育を行う企業が増えている。花王も同様の状況を背景に10年、和歌山工場にモノづくり技術・技能伝承センターを開設。生産トラブル・試運転、手動運転など現場でできない体験を少人数で実施し、体験、討議、講義により「気づき」を重視した学習を重ねている。狙いは「何故」を検証し(Know―why)、「なるほど」を体感(原理・原則の理解)することにある。

 講師は各現場から選出され、ラボによる体感学習ではラボ装置を組み立て、立ち上げ、停止などを行う。装置内で起きている事象の可視化を通じて運転管理のポイントを理解することを重視している。花王では入社2―5年の若手運転員を対象に、10年の開講以降、体感・体験を通じた感性と行動力の強化を狙いに、フィールド操作(漏れに至るシナリオ体験)、危険体感(現場での事故・災害を疑似体験)などを踏まえ、12年にこれらの体感学習の総仕上げとして実習用プラントによる総合体感訓練を立ち上げている。

 花王はグローバル事業拡大の一環として、アジアを中心に生産工場の新増設に取り組んでいるが、こうした和歌山でのモノづくり技術・技能伝承を、今後拡大・新展開していく地域での若手教育のモデルにしていく。


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