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2015年12月01日 前へ 前へ次へ 次へ

好決算の化学大手 基盤強化怠るな

 化学大手の2016年3月期決算で、過去最高益に達する企業が相次ぐことになりそうだ。15年度上期は大半の企業が大幅増益を計上した。「六重苦」から抜け出した各社には高揚感が漂うが、要因としては原油安、為替の円安進行が大きい。通期業績を押し上げる効果も見込まれている。ただ、これら特殊要因が剥落した環境に置かれても力強い成長を持続できるのか。ここは気を引き締め、弛むことなく事業基盤の強化に努める必要があるだろう。
 上期は、スマートフォンや自動車向けの高機能素材、医薬・農薬分野なども好調だったが、何と言っても石化製品の市況が噴いた。設備トラブルや相次ぐ定修を受けて需給が締まり、低位で推移する原油・ナフサ価格と差が開いた。今年春のエチレンのマージンは1トン約800ドルと空前の高水準に達し、15年4―6月期で1年分の利益を稼いだ企業もある。不況商品と揶揄されてきた高純度テレフタル酸やフェノールでも、一時市況が回復した。
 日本のエチレン設備の稼働率は、損益分岐の目安である90%を23カ月連続(13年12月?15年10月)で超えている。これほどの高稼働を維持するのは「これまでに例がない」(石油化学工業協会)。鹿島、千葉に続いて水島でも来年早々、ナフサクラッカー1基が恒久停止する。生産能力はさらに圧縮され、高稼働を維持するだろう。夏場やや下落したエチレン市況も再び上昇し始めている。
 上期の為替は1ドル=121円程度で前年同期に比べて18円安く、海外で稼いだ収益をかさ上げした。高機能樹脂のグローバル生産・販売を強化し、自動車や電子部品、食品など多分野で用途を開拓してきた各社の戦略が功を奏した。医薬や農薬でも国際商品として懸命に育ててきた成果が表れ始めている。
 円安の好影響は汎用樹脂にも及んだ。塩化ビニル樹脂では、石炭を原料とする中国品と、原油を用いる日本品の価格差が縮まった。これにより経済成長を背景に輸入を増やしているインドの需要も取り込めた。またポリエチレンでは、ポリマー・加工品の輸入が急減し、国内メーカーは「フル操業しても供給が追いつかない」と、うれしい悲鳴を上げている。
 原油価格は12月4日に開かれる石油輸出機構(OPEC)総会が、為替は米国の利上げが今後の行方を決める。さらなる原油安・円安という予測が大勢だが、今の好環境が一変する可能性もないわけではない。景気変動に左右されにくい事業体質を目指した各社の成長戦略。真価が問われるのは、これからだ。


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