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2015年10月23日 前へ 前へ次へ 次へ

【戦後70年 激動の化学】 時代とともに《5》 21世紀 そして未来へ

▲化学産業が社会の問題解決に果たす役割は今後も変わりない(京浜工業地帯)


 21世紀に入ると、世界はこれまでにないほど短期間に経済環境が変化する不透明な時代に突入した。2004年から08年にかけて、BRICsを始めとする新興国の経済成長が世界経済を牽引し、資源・エネルギーの高騰が起こったが、その後、リーマンショック、欧州債務危機、アラブの春と呼ばれた中東諸国の騒乱、ウクライナ問題などで世界の政治経済は混乱した。さらに、足もとでは中国経済の減速に世界が注目している。

 この間、日本はバブル崩壊後から続くデフレ経済から脱却できず、11年には東日本大震災と原発事故という未曽有の事態に直面した。製造業は資源高、円高などのいわゆる6重苦を背景に国内拠点の競争力が大きく落ち込んだ。しかし、13年12月に発足した第2次安倍政権のアベノミクスを契機に円高は是正され、14年後半からは資源安も加わり収益力が回復した。

 こうしたなかで、世界で着実に進展したのがインターネットなど情報通信技術(IT)の進歩だ。インターネットなどの普及は世界に情報のフラット化と呼ばれる新たなパラダイムシフトを起こした。こうしたITの進歩を支えたのは化学産業による先端材料の開発であり、とくに日本の化学企業は半導体ケミカル、ファインケミカル製品などで多大な貢献をしてきた。

 ITの進歩と同時に進んだパソコンやテレビなどへの液晶表示装置(LCD)の普及や、スマートフォンなど情報端末の進歩も日本の化学企業の貢献が大きい。とくにスマホにも搭載されているLCDは、主要部材で日本の化学企業が高いシェアを持っており、大きな収益の柱となっている。

 自動車などモビリティーの分野でも、日本の化学産業の存在感は高まっている。世界で自動車に対する環境規制の強化が進むなかで、燃費向上に貢献する軽量化材料や、エコカーに搭載する2次電池材料といった先端材料のさらなる性能向上が求められており、この分野で世界をリードする日本の化学企業の技術力、開発力に大きな期待が集まっている。

 また、世界の人口が11年に70億人を超え、50年には100億人に近付くと予想されるなかで、資源・エネルギー、食料、水などの供給不足が顕在化しており、21世紀は人類の持続可能性が大きな課題としてクローズアップされている。一方で、先進国を中心とした高齢化社会の到来の波は、医療、診断、介護などの分野で新たな解決策の提示を求めている。

 化学産業は、これらの課題の一つひとつに対し、解決策を提示できる唯一の産業といわれている。これまでも化学に基づく革新材料や技術革新により、リチウムイオン二次電池、発光ダイオード(LED)、太陽光パネル、有機ELなどの省エネ製品・技術、肥料、農薬、植物工場などの次世代農業技術、高機能膜などの水処理技術、各種疾病に対する診断薬や医薬品など、生み出してきたソリューションは快挙に暇がない。

 今後も、究極の省エネ技術と呼ばれる人工光合成技術や、本格的な再生医療を実現する生体適合材料、インターネット・オブ・シングス(IoT)の普及に欠かせない高度なセンサーなども、化学の力が起こす新たなソリューションにより実現していくことだろう。
   
(この項おわり)


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