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【連載】 オープンイノベーション R&D連携の時代へ <10>
外部との連携により、自らにはない技術やアイデアを自社の技術と融合するオープンイノベーションは今後、その形態の多様化も含めて、化学産業の研究開発のなかでのプレゼンスを高めていくことは間違いない。だが、協業という言葉から連想されるポジティブな側面だけがオープンイノベーションにあるわけではない。なぜなら「パートナーと必ずしも戦略が一致するとは限らない難しさがある」(富士フイルム柳原直人執行役員R&D統括本部長)からだ。オープンイノベーションを進める人材の育成も含めて、果実の最大化を図るには課題も少なくない。
「リスク、リターンの見極めが重要。明確な事業戦略、目標の明確化」とオープンイノベーションの成功の要素を挙げるのはデュポン日本法人の林隆一常務執行役員。そのためには「自社が何を持っているか、いないかを明確にすること」(同)が重要とみる。
富士フイルムはコラボレーションする相手とどのような関係を作り、どのように利益を配分するか、最初に狙う姿、ビジネスのモデルの構想が成功のカギとみる。
「オープンイノベーションに何を期待するかによって(連携の形が)全然違ってくる。特に製品の開発では時間軸の共有が重要になってくる」(三菱ケミカルホールディングス・浦田尚男執行役常務R&D戦略室長)との見方もある。
技術のブラックボックス化も課題の一つ。各企業とも虎の子の技術は外に出さず、ウインウインの関係をどう構築するか、知恵を絞る。一方で「中味が分かったら真似られるものは真似される。ブラックボックスは少なければ少ない方が良い」(デュポン・林常務執行役員)という見方もあるが、多くの日本企業はブラックボックスは自前技術の蓄積のなかで拡大するとみる。国内外の企業とオープンイノベーションの経験を持つある大学では「事業構造の転換が加速し、人員の配置など柔軟に行える欧米企業は比較的ブラックボックスに入れる技術に関してメリハリが効いている」としている。目的の明確化のなかでオープンにする技術にプライオリティをつけることも今後必要になってくるといえそうだ。
目利き。各社ともオープンイノベーションに必要な人材の要素をこう挙げる。DICは「自分達の技術の強みと弱みが分かって、相手の強みを見て、技術の判断ができる人材が一段と必要となる」(生島直也R&D本部技術調査グループ・グループマネジャー)としている。同時に「海外ユーザーが増えているため、外国語で仕事ができる人材の育成が急務」(玉木淑文執行役員R&D本部長)として以前からあった海外トレーニー制度を数年前に拡充し、多くの若手社員を海外の関係会社に駐在させ、グローバル人材の育成に乗り出している。
「魚眼的な目を持ち、自分の技術の回りが全部見えている人材」(住友化学・小川育三常務執行役員)が必要とする一方、「技術の目利きができるには、世の中の動きも理解できるようになることが不可欠」(同)として、「10年のスパンで育成していく」(同)方針だ。具体的には「オープンイノベーションを担う人材に、いろいろな技術、事業の経験を積ませるような人事ローテーションを意図的に行っていく」(同)。
「社内のアセットに対する理解、(ユーザーを含め)コミュニケーション能力の高さが求められる」(柳原直人執行役員R&D統括本部長)とする富士フイルムでは、同時にグローバル人材の育成も重視しており、今年6月に米サンタクララに開設し、欧州でもこの秋にオランダ・ティルバーグに開設するオープンイノベーションハブを活用したOJTを通じて、今後、グローバルで通用する技術人材の強化に乗り出していく方針だ。
【写真】富士フイルムはイノベーションハブを活用したOJTを進める(米サンタクララに開設したオープンイノベーションハブ)