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2014年05月30日 前へ 前へ次へ 次へ

マイクロ化学で新事業モデル構築を

 化学工業の反応工程を極めて小さなマイクロサイズのリアクターなどで行うマイクロ化学プロセスが注目されて久しい。化学工学研究者の技術成果を工業生産に活用するため、経済産業省も支援してきた。既存の大型化学プロセスに対する優位性も確認され、材料合成や単位操作などで実用化も始まっている。3D(3次元)プリンターとの融合など新たな展開も期待されており、マイクロ化学プロセスを活用して産業構造変革に挑戦してもらいたい。
 マイクロ化学は1990年代にドイツなどで研究が始まり、日本でも21世紀になって経産省の量産プロセスを目指したプロジェクトが動き出した。関連した論文数も着実に増えている。この背景に化学工業に求められているエネルギー原単位の向上、生産技術のブレークスルー、リスクの小さな化学物質の効率的生産、安全性の高い設計手法の確立などを実現できる可能性を秘めていることがある。
 マイクロ空間の特徴を利用して、操作などの技術開発は着実に進行している。瞬間混合によるナノ粒子作製にも成功、化粧品素材などに供給されている。着火しても火炎が伝播しないことで防爆など安全設計技術も進んでいる。生産規模に関しても、手のひらサイズで年数百トンの処理を可能とするマイクロミキサーが開発され、将来は年数千トン規模のバルク大量生産プロセスも視野に入っている。
 サイズの小さいことを生かしたマイクロ化学プロセスは、取り扱い量の少ない少量生産に適し、廃棄物が少ない、設備の運搬が可能などの特徴がある。高い安全性などにより化学物質の供給先で生産をすることも可能だ。これまでの化学産業のサプライチェーンを抜本的に変革して、新しいビズネスモデルを提案できることも見込める。
 現在、モノ作りに革命をもたらすとして3Dプリンターが注目されている。精密な工作機械としてプロセスやプロダクトの革新につながるとともに、アイデアに富んだ商品開発のツールとしても発展すると期待されている。マイクロ化学にも共通する無限の可能性があり、技術の融合を行うことで相乗効果も見込めるという指摘もある。
 3Dプリンターの開発には、大手機械メーカーのほかベンチャー企業、アカデミアなど多様な分野から参入が続き、市場も活性化している。これに対してマイクロ化学は、大学や公的研究機関では技術開発に熱心だが、化学メーカーは冷めているという見方がある。マイクロ化学によるビジネス創出には、分野横断的な技術開発の連携に加え、マーケティングなどを含めた異分野融合も必要となろう。


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