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2014年03月18日 前へ 前へ次へ 次へ

ラオス見聞(上) 注目の「タイプラスワン」

賃金や電力など魅力多
 "タイプラスワン"として注目を集めるラオスには、低賃金、豊富な電力や水資源、優遇税制、タイやベトナムなど5カ国と国境を接する物流面での優位性といった利点が揃う。2015年末に発足するASEAN経済共同体(AEC)の一翼を担うとの期待も高まるが、現地進出企業からは人材確保や教育に苦慮する声も聞こえてくる。日本アセアンセンターの投資環境視察ミッションに参加し、各地を訪問するなかでラオスの輪郭が浮かび上がってきた。
(佐藤尚道)
※日本の投資が急増※
 ラオスの人口は670万人と、周辺国のカンボジア(1440万人)、ミャンマー(6242万人)に比べて少ない。目立つ産業は農業と観光だが、タイでは大洪水など自然災害、賃金上昇、政情不安といった問題が顕在化し、進出企業はラオスをはじめカンボジア、ミャンマーなどへリスクを分散する動きを加速している。
 日本からラオスへの投資額は、13年度が前年度比15倍の400億円強と急増、進出する日系企業もこの1年で1・5倍の103社に増加。その大半がタイプラスワンだ。同国の1人当たりGDPは1500ドル。経済成長率は8%台と順調に推移する。
 日系企業を惹きつけるのは安い人件費だ。最低賃金が大幅に増加したタイに比べ、ラオスは4分の1から3分の1ですむ。また、メコン川や支流などの水力発電は年間2万3000メガワットの発電能力を有するため、電気は豊富かつカンボジアの3分の1、ミャンマーの10分の1と低料金で安定し停電も少ない。水は井戸水で自給できるなど、工場の操業に必要な資源は充実している。災害が少なく政情が平穏なのも魅力だろう。
 一方で鉱物資源の埋蔵は多いが石油資源はなく、石炭は泥炭の利用が検討されるものの品質には疑問符がつくようだ。原子力は政府が否定的な見解を示している。
※5カ国と国境接す※
 地政学的・地理的優位性も挙げられる。ラオスはタイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、中国と国境を接し、主要幹線道路である東西、南北、南部に走る経済回廊が周辺国とを結び、北部と中国間の鉄道建設計画も浮上している。AECが発足すれば域内物流の要衝として存在感がさらに高まるだけでなく、国際分業を担う一翼にもなりそうだ。15年を見越して政府は教育の充実による人材育成やインフラの整備を急いでいる。
 財政がひっ迫する政府は雇用創出を喫緊の課題に掲げ、事業ごとに許認可セクターを分けるなど誘致も熱を帯びる。鉱山開発権などは計画投資省、一般的事業は商工省が担当する。経済特区(SEZ)の開発や入居は各地のSEZ開発委員会が個別対応し、早ければ一日で入居の許認可が下りる。SEZは全国で10カ所が指定され、土地費用や関税、所得税免除などの優遇策が整い、部品製造や組み立てなど労働集約型の産業が進出している。
 しかし、消費市場はまだ小規模。政府の台所事情が苦しいため地下鉄など交通インフラも未発達で、日本を含めた政府開発援助(ODA)に頼っている。「どの企業にもラオスが有利とは限らない」(現地の日本商工会議所)のが実情だ。農業は有機栽培、エネルギー開発は風力や太陽光を奨励するなど環境に配慮する側面もあり、AECやメコン地域経済圏といった枠組みで捉える必要がある。進出企業には人材面の苦労も多く、万事が"未開の楽園"とはいかないようだ。
(続く)


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