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2013年05月31日 前へ 前へ次へ 次へ

シェール革命が促すC2型石化の変革

 米国発「シェールガス革命」は、日本の石油化学産業にも衝撃を与える。米国のエチレン(C2)系石化製品の競争力が高まり、日本を含むアジアへの攻勢が予想される。一方、ブタジエンやベンゼンなどシェール系石化の影響を受けにくい製品は相対的競争力が向上する。現実の問題となったエチレン主導石化産業からの脱却が迫られる。
 石油化学工業協会は、昨年9月からシェールガス石化産業の与える影響を調査研究、このほど発表した結論は「脅威であるとともにチャンス」だ。
 最大の脅威は、コスト競争力を高めるエチレン系製品。ポリエチレンは米国品が日本を含めてアジアへ流入する可能性が大きいと判断、日本のエチレン需要は減少する。三菱化学鹿島、住友化学千葉で2基のエチレン設備停止が発表されているが、数年後にエチレン内需500万トン、生産600万トンへの低下は業界共通の認識だろう。ポリエチレンなどの動向次第ではもう一段の縮小も避けられない。
 シェールガス石化はエチレンに偏重していることで、プロピレン(C3)系以下の誘導品はエチレン系ほどの影響を受けないという見方だ。逆にブタジエン、ベンゼンの競争力は向上して輸出増加も見込めるという。このほか国際的にLPGが余剰化して価格下落が起きれば、ナフサに95%依存している日本の石化業界にとって原料多様化の好機になる。シェールガス掘削用の生分解性樹脂など関連材料ビジネスの拡大も期待できる。
 北米のシェールガス系石化産業を取り込み、事業拡大を図ろうとする動きにも注目したい。実績のある信越化学工業の塩化ビニル樹脂に続いて、三菱レイヨンのMMA、出光興産のアルファオレフィンの生産計画が浮上している。コア石化事業のグローバル展開を強化するうえで有力な選択肢となろう。
 シェールガス石化産業の影響は三井物産戦略研究所も発表、アジアへの影響も含めてエチレン需給見通しを示した。北米において2012-18年までに1000万トンを超えるエチレン増設計画があるが、後半の16-18年に80%以上が集中する。コスト競争力は中東品より劣るもののアジア品を圧倒する。成長が続くアジア市場に参入すれば、アジア石化設備の稼働率は85%に低下するという。
 これまでもエタン系石化設備への影響は話題になり、日本の石化産業に危機感が高まった時代もあった。内外の石化製品需要が予想以上に伸びたことで、決定的打撃を受けることはなかった。シェール革命がエチレンを中核とする日本型石化産業に構造変革を迫ることは覚悟すべきである。


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