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TPPは震災後の農業改革の好機だ
政府は先週末、東日本大震災への対応などの「政策推進指針」を閣議決定した。このなかで、焦点の一つだった環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加については結論を先送りすることにした。しかし、震災後の政策はTPPを含めた日本の成長戦略と整合性を持たせる必要がある。日本全体の復興につなげるためにも、TPP交渉への参加を急ぐべきだろう。
政府は、この指針のなかで被災者支援と復旧・復興、そして収束のめどがつかない原発事故への対応を優先させる方針を明らかにした。その一方で、TPPへの交渉参加を先送りした。
TPPについては、11月をめどに交渉参加を目指すという。しかし、この時期は米国などの交渉国が「大筋合意」を予定している。米国通商代表部(USTR)の関係者は日本の交渉入りの強い期待感を示しているが、大筋合意時点での交渉参加で日本の主張がどれだけ反映されるか疑問だ。
政府首脳は、今回の大震災を「失われた20年の閉塞感」という危機に重なった危機という認識を示し、この間取り組みを進めてきた新成長戦略などの議論を並行して進める考えを明らかにしている。
しかし、今回の大震災は日本のものづくりの現状を改めて提示することになった。大震災で寸断されたサプライチェーンは自動車を中心とする国内組み立て産業のみならず、世界市場に大きな影響をもたらした。その復旧は、当面の大きな焦点である。それでも、これまで緻密に構築されてきた日本企業のサプライチェーンは今回の大震災で、新興国企業との競合によるチェーンの構造変化につながる可能性をはらむ。
サプライチェーンの復旧・復興は、TPPを含めたFTA・EPAの拡充による関税障壁の削減・撤廃も視野に入れる必要がある。日本企業が蓄積してきた先端技術や基幹部材の日本におけるものづくりと持続的な成長は、もはや急進展するグローバル化への対応を避けて通れないことが明らかだ。
今回の大震災で打撃を受けた東北・北関東の農業の復旧に向けて「TPP反対論」に勢いを与えているようにみえる。しかし、被災地域の農業の復旧・復興を日本経済全体の復興の一部としてとらえる視点が不可欠である。農業改革論議とTPP問題は表裏一体のものとされてきたが、いまこそ集中的な論議を開始すべきだろう。
22日の日中韓首脳会談では、3国間FTAの産官学共同研究を1年前倒しすることで基本合意した。国際社会はいま、日本のものづくりと農業改革の進展を冷静な目で見つめている。