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2011年05月25日 前へ 前へ次へ 次へ

急がれる被災地のバイオ研究支援

 東日本大震災によって被災したバイオ研究の復旧・復興に向けた支援の動きが広まっている。国内外の大学や研究機関から被災地で活動していた研究者や保存管理の難しくなったバイオリソースの受け入れ、専門機器メーカーによる故障機器類の修理・無料サービスの実施など幅広い支援活動が始まっている。ただこうした取り組みの輪を結び付けて、統合するバックアップ体制が遅れていることは残念である。被災者の生活再建は最優先だが、バイオ分野は政府の新成長戦略の中核に位置付けているだけに、国としても一日でも早くバイオ研究支援に着手してもらいたい。
 震災では、北里大学海洋バイオテクノロジー釜石研究所、水産総合研究センター東北区の宮古栽培漁業センター、東北各県の水産試験研究機関、東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター(岩手県大槌町)といった水産系施設が津波で甚大な被害を受けた。さらに東北大学、筑波大学など茨城県つくば市にある医学、生物学系など複数の研究施設も建物、設備、機器が被災して貴重な研究用データ、遺伝子のリソース、検体などが失われた。さらに夏の節電に対応するには、デジタル情報含め重要なリソースのコピー、クローン化によって地域分散管理がぜひとも必要である。
 支援は、国公立私立60以上の大学、国立遺伝研究所などが学生や共同研究の募集、研究室利用を呼びかけ、理化学研究所や医薬基盤研究所もリソースを預かることを検討している。また阪神大震災で被災した神戸市は全市を挙げて協力を名乗り出ている。さらに海外の研究機関から協力のメッセージが届いている。日本学術会議や生物学系など34学会会長も復旧復興の体制確立支援の共同声明を発表している。
 すでに研究復旧を果たしたラボもあるが、懸念されることは、東北や北関東地域からの優秀な研究者の大量流出である。バイオ研究者は、常に国際競争を繰り広げている。より良い研究環境条件が整備されていれば、どこにでも移動してしまう可能性は否めない。
 このためには、被災した研究機関や研究者の意向を汲み上げて、支援のプラットホーム整備を急ぎ、多様な要望に応えるきめ細かな相談機能も含むサービスプログラムや研究資金提供の特例措置など用意するサポートが必要ではないだろうか。東北地域に国際的に認められる先端バイオのコア研究機関の創設など計画的に整備し、クラスター化する発想もあるだろう。国による力強い政策支援と産学官横断の協力を求めたい。


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