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世界から問われる安定供給の仕組み
東日本大震災によって、世界における日本の部品・材料の存在感が改めて確認されたとの論評が多様なメディアから伝えられている。電子材料や自動車部品工場が被災により相次ぎ操業を停止し、国内のみならず海外供給先の生産に支障が出ていることを受けたものだ。しかし、震災が想定外の規模だったとはいえ、供給が途絶えた現実を重く受け止めサプライチェーンの見直しに努める必要がある。
今回、東北・関東地域にある製油所の相次ぐ操業停止が石油製品のひっ迫を招き、ガソリンスタンドには自動車が長蛇の列をなした。スーパーやコンビニから一部の食品類が消え、懐中電灯や乾電池、またトイレットペーパーなど生活必需品も姿を消した。消費者の危機感からくる買いだめも要因だが、工場の操業再開や物流網の回復などから現在は沈静化しつつある。
ただ、被災工場が相次ぎ再開、または復旧のめどをつけているといっても、フル稼働でない限り、自動車・電子部品や包装フィルム、印刷用紙、塗料・インキ・接着剤原料などの出荷量は需要を下回り、川下産業に大きな影響を与え続ける。さらに夏場の電力需要ピーク時における使用制限策も各業界で検討され、稼働率の低下に追い打ちをかけることが予想される。
これらの事態は、被災工場が完全に復旧し、電力需要の問題も解消されていけば、いずれは問題はなくなる。だが、世界における部品・材料分野の存在感が立証されたゆえに、従来にも増して危機管理体制が問われてくるだろう。とくに海外企業は、これに対して強く要求してくるに違いない。この間も国内外の供給先は代替材料・部品を模索しており、供給停止が長引けば切り替えもあり得る。自社製品の継続供給のためには当然のことである。
一方、安定供給体制の整備には企業の体力が要求される。ましてやグローバル・ニッチを追求するファイン・スペシャリティケミカルメーカーや樹脂加工メーカーなどは中小企業も多く、生産拠点が特定地域に集中したり、1工場体制を組むところも目立つ。ある企業は「生産拠点の分散化は避けて通れない」とし、新立地を早急な検討課題に位置付けている。
これには膨大な投資が必要になるため、1社で対応しきれない企業は合弁形態や技術供与など多様な選択肢が出てくるだろう。場合によっては企業再編につながる可能性も否定できない。いずれにしても今回の震災によって、安定供給は顧客の要求事項のなかでも重みを増すに違いなく、部品・材料メーカーは思い切った見直しを突き付けられることになろう。