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2011年04月12日 前へ 前へ次へ 次へ

官民で放射能汚染の風評被害を防げ

 東京電力福島第1電子力発電所の事故を契機に、外国から農作物や食品のみならず工業製品でも放射線量の検査を要求されるケースが増えている。これまで人体に影響を及ぼすレベルの放射線量は計測されていないが、原発事故に収束の見通しが立たないだけに、日本製品に対する風評被害が広がり、このまま放置すると輸出に打撃を与えかねない。大半の工業製品には放射線量の基準がないこともあり、政府は対応に苦慮しているが、過剰ともいえる検査要請に対しては慎重にすべきというメッセージを発すべきである。
 日本から輸入する工業製品に放射線量の検査を要求しているのは、米国、イタリア、ロシアなどのほか、輸出市場としてシェアを高めている中国、台湾などアジアにも広がっている。当初は自動車、繊維製品などの最終商品から始まったが、電子部品や原材料なども対象になり、最近ではコンテナや船舶などのデータを要求されるケースもあるという。
 経済産業省や日本貿易振興機構(ジェトロ)なども事態を深刻に捉えているが、海外の工業製品のユーザーが福島原発事故の報道から放射能汚染の不安を感じて、日本の輸出業者に放射線量データを要求するケースが多いようだ。このため輸出業者から、日本海事検定協会などに検査依頼が殺到している。また放射線量の測定装置の在庫が払底しているという。
 石油化学製品や合成繊維でも検査を迫られるケースが続出しており、スムーズな輸出を阻害しつつある。日本繊維産業連盟に続いて、日本化学繊維協会は、政府に基準値の設定や検査機関の指定するなどの措置を講じたうえで、公的な証明書の発行を求めている。
 産業界としては、ユーザーの要求には対応せざるを得ない状況にあるが、これに要するコストや時間が過大になるとビジネスチャンスの失うことになる。またこのような事態が長期化すると、海外子会社への生産移管などを含めて国内生産に影響が出ることも予想される。それでなくとも、国内生産は大きな打撃を受けており、震災以前の水準まで回復するには長期化が避けられないだけに、雇用などを含めて日本経済への影響も無視できなくなる。
 東日本大震災は地震、津波に加えて原発事故も起こり、政府の対応は後手にまわりがちだ。工業製品に対する放射能汚染問題は、さらに多くに国に拡大することが予想される。それだけに政府は、外国政府に原発事故の状況、見通しを含めて適切に情報発信を行い、過剰な反応を行わないような働きかけを粘り強く行う必要がある。


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